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朝は晴れていたのに、外に出ると雲が出ていた。
そういえば天気予報で夕方から雨が降るかもって言ってた気がする。
いつもは鞄の中にある折りたたみ傘が今日はたまたま入っていなかった。
雨が降らないうちに、早めに行こう。
途中コンビニに寄ってコーヒーやお菓子を買ってから目黒の家までの道を進む。
歩いていると、ふと通りの向かいの小さな公園に目がいく。
少しだけ丘になっててブランコや鉄棒、小さなベンチもある。
そういえばこの前ここを歩いた時も、学校の近くにこんな公園があったんだと驚いたな。
そのベンチに1人誰か座っているのが目に入った。
空を見上げながら座っている横顔はどこか見覚えがあって
気づいたら公園に向かって歩いていた。
『…やっぱり』
近くまで行くと、ベンチに座っていたのは体を背もたれに預けて上を向きながら目を閉じている目黒だった。
寝てるのか起きてるのか分からないけど、私が近くまで来ても気づいていないのかそのまま目を閉じていた。
意を決してさらに距離を詰める。
『目黒』
小さく名前を呼ぶと、ゆっくり開いたその瞳。
目が合った瞬間、心臓がうるさくなり始めた。
…泣いてる?
その瞳は赤く充血していて
視界が定まったのか私だと気づいて瞳を大きくしている。
目黒「…何でここにいんの」
『あ…いや、連絡無かったから。心配になって』
目黒「……」
いつもの目黒と何か様子が違う。
すると、すっと立ち上がって私の前に立った。
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mamemiya(プロフ) - sakiさん» コメントありがとうございます。2人の距離感を意識しながら描いていたのでそう言って頂けるととても嬉しいです。ありがとうございます。今後の展開も是非お楽しみくださいませ。 (2022年10月8日 17時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - はじめまして!切ない文章と🖤くんとヒロインの距離感とすべてに引き込まれてしまい、一気に見てしまいました!学生時代をへて、大人になった2人の関係がどうなっていくのか楽しみです! (2022年10月8日 10時) (レス) @page33 id: afb888858a (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると励みになります(T-T)✨引き続きよろしくお願いします。 (2022年10月6日 19時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
もも - 毎回とっても面白くて更新が楽しみです!無理しすぎず頑張って下さい🖤 (2022年10月6日 19時) (レス) @page20 id: f83d331629 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - 雫さん» コメントありがとうございます。読んでいただけて嬉しいです。マイペースな更新で申し訳ないですが、完結まで是非お付き合いくださいませ(_ _).。o○ (2022年10月2日 14時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mamemiya | 作成日時:2022年10月2日 12時