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『家庭の事情…かな。私も』
父が帰ってこなくなってもう半年になる。
最初は親戚や母が捜索願いを出そうとしていたけど、途中別の女性と暮らしていることが分かって取りやめた。
気丈に振る舞う母は私の前ではいつも笑顔だったけど
深夜リビングで泣いているのを見てしまった。
母だけに辛い思いはさせていられないから出来る事は全部やろうとがむしゃらだったな、あの頃は。
『別に変なことしてたわけじゃ無いよ。バイトばっかしてて朝起きられなくてたまにサボってただけだし。笑』
今でこそ、母も新しい就職先にも恵まれてるみたいでたまに息抜きで同僚とご飯に行ったりしてる。
私からそういう場にはどんどん行ってと言った。
狭い世界で1人で辛い思いをして欲しくなかったから。
『あ、この事は渡辺先生には内緒にしてよ？うちの学校バイトはしてもいいけど、一応規定あるし』
目黒「…お前も苦労してんだな」
『え？これ』
トン、と私の横に置かれたカフェオレの紙パック。
目黒「さっき間違えて買っちゃったんだよ。俺甘いの苦手だから」
くれる、という事なのだろうか。
ちらっと目黒蓮を見るけど視線は合わない。
『…ありがと』
そのまま続いた無言の時間。
でも、不思議と気まずい感じはなかった。
2人でストローを吸いながら、屋上で空を見上げてる姿は周りからはどう見えてるんだろうな。
さっきまで全然ちゃんと話した事なかった2人だなんて
誰も思わないだろう。
カフェオレは確かに甘すぎたけど
今の私にはちょうど良かった。
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mamemiya(プロフ) - minさん» コメントありがとうございます。何回も読んで頂けるのはとても嬉しいです。引き続き宜しくお願いします。 (2022年9月25日 12時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
min(プロフ) - はじめまして。康二くんのお話が大好きで何回も読ませて頂いてます。新作も楽しみにしています！ (2022年9月25日 12時) (レス) @page7 id: 56b5a4720c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年9月24日 9時
