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32. ページ32

Aは座ってて、とソファに促される。




キッチンでお茶を用意してくれている照君。



こちらがもてなす側なのに聞いてもらえず。






背、高いなぁ。



照君が立つといつもより天井が低く感じる。






「はい、どうぞ」



『色々すみません』



「ほら、もう遠慮は無しね?」





差し出されたプリンと紅茶。





『…ありがとうございます』



「ん、食べよ食べよ」






こんなに朝早くにどうやってお菓子を用意したのか聞くと



どうやらプリンに関しては取り寄せをしていてまだまだ家に沢山置いてあるらしい。




病み上がりの体にキャラメルソースの甘さが染みる。





「…ふふ」



『?どうしたんですか』



「いや、ほんと美味そうに食べるなぁって」



『…美味しいですもん』





視線を感じて顔を上げると、すでに食べ終わった照君が肘をついてこちらを見ていた。




眉毛を下げて、目尻も垂れて、優しい顔で見てくるから



ドキッと鳴る心臓を誤魔化す様に無心でプリンを頬張った。









「てか凄いねこれ」




これ、と照君が手に取ったのはテレビ横に置いていた康二君のアクリルスタンド。






…やばい、忘れてた。



自分の部屋だからすっかり見慣れていたけど部屋のところどころに散りばめられた康二君のグッズ達。



テレビ横に何台も並ぶアクスタの一つを取りながら部屋を見渡している照君。







『…あ!!』



「!!何?!」





突然ソファから立ち上がった私を見てその大きな体をビクッと揺らして見上げている。







ちょっと待って。




康二君。



昨日この部屋に入ったんだよね。



おそらくリビングだけじゃなくてあの寝室も。







『……うわぁ…』





頭に痛みが走る。風邪とは違った痛みが。




照君がここにくる前に康二君に昨日のお礼とお詫びの連絡をしていた。



無事で良かった!とただただ優しいメッセージが返って来ていて…






パッと照君に目を向けると、さっきから挙動不審の私にビビってるのか困った表情でこちらを見ていた。






『…もう私、穴があったら一生入っていたい』



「え、何どういう事」






昨日の醜態もこの部屋の中の異常なオタク気質ぶりも普通にドン引きだろう。



他のメンバーのファンっていうのも言わば嘘をついてる訳で






康二君、どう思ったんだろう。



嘘ついてた事。





気づいたよね、自分のファンだって。

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設定タグ:SnowMan , 岩本照   
作品ジャンル:恋愛
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mamemiya(プロフ) - Ren_Mashiroさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。これからも楽しみの一つとなります様に。 (3月17日 0時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - ヲタクちゃんさん» 是非是非お楽しみください! (3月17日 0時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - るなさん» コメントありがとうございます!ちょっと拗ねが足りなかったかもしれません。。🙇が、これからの展開をお楽しみいただけると嬉しいです✨ (3月17日 0時) (レス) @page22 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
Ren_Mashiro(プロフ) - 毎日楽しみにして学校頑張ってます✨無理せず更新頑張ってください! (3月3日 21時) (レス) @page14 id: ec8f83fe60 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタクちゃん(プロフ) - 続き楽しみです✨✨ (3月1日 8時) (レス) id: 750e30c04d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mamemiya | 作成日時:2024年2月27日 20時

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