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27. 深澤side ページ27

深澤side



阿部「お疲れふっか」


深澤「おつー」



急遽打ち合わせでやってきた事務所。


不規則なスケジュールだからよくある事だ。



並べられた机に鞄を置いて座る。



阿部「あれ?随分可愛い柄の傘使ってるね」


深澤「あぁ、これ借りたのよ」



向井「おっつー!やばいめっちゃ雨降ってるやんか」



続けて部屋に入ってきた康二と他のメンバー達。



深澤「…ん?」


各々席につきながら打ち合わせまで適当に時間を潰す中、取り出したスマホに表示された名前。


【北条 A】


五分ほど前に入っていた着信履歴。


まさかの相手に驚きながらも、席を立ち上がり部屋の隅に移動してボタンをタップした。


三回ほどコール音がなって、プツッと音が切り替わる。



『もしもし、北条です』


深澤「…あ、北条さん?どうも深澤です」


『すみません、かけ直してもらっちゃって』



ついさっきまで一緒にいた相手と電話するのも変な感じだ。


電話越しだと少し鼻にかかった様な、掠れた声で不意にドキッとした。



『あの、黒のカバーのスマホが一台カウンターに置いてあったんですけど深澤さんのですか?』


深澤「え?…うわ、まじか」


ポケットの中を探るもいつも入れているスマホが無い。
プライベートと仕事用に二台持ちしていて、置いてきたのは仕事用の方だった。


喫茶店で電話に出た後そのまま置きっぱなしにしてしまった様だ。



深澤「すみませんっ。それ俺のです。仕事用のやつで」



ピアスにスマホと最近の俺は注意力が落ちまくりだ。
ただでさえスマホなんて北条さんが拾ってくれたから良かったものの、絶対に落としてはいけない奴だ。



『良かったです早めに気づいて。
うちで今預かってるんですけど無いと困りますよね』


深澤「あ、じゃあ仕事終わったら…」



取りに行きます!と伝えようとしたら



ラウ「ふっかさん誰と電話ー?」


深澤「わ、ちょ」



両肩に置かれた手。
すぐ後ろで聞こえたラウールの声。


振り返るとその横でこら、とラウールを引っ張る目黒。



『深澤さん?』



耳元で俺を呼ぶ北条さんの声。
そして続けられた言葉。



『もし急ぎでしたら届けに行きましょうか?』






よくよく考えたら打ち合わせも夜中までかかるしそれから取りに行くのは彼女に申し訳ない。
 

明日も朝から仕事で取りに行く時間も無い。



流石に事務所まで、とは伝えられず事務所近くのコンビニまで来てくれる事になった。

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作者名:mamemiya | 作成日時:2023年1月29日 1時

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