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『後輩だよ?!意味分かんなくない?!
浮気するにしてもそんな近場行くなっての!』
目黒「そのスリルを楽しんでたんじゃねえの」
『私と全然違うタイプだしさ!どうせ女の子らしくもないですよ!!尽くしすぎてお母さんに近い存在だったとか?!そんなとこ?!どうなのよ!!』
目黒「俺はその男じゃないから分かんねえけど、尽くされるとありがたみなくなるって言うよな」
とうとうお酒に飲まれてだる絡みする私と、その愚痴を軽く受け流す目黒。
絶妙に絡み合わないこの温度感が何故か私の心を緩ませる。
何にも気にせず暴言ともとれる感情を吐き出しまくっていた。
『大体クリスマスに浮気するって、半殺しにされてるようなもんじゃん。一生忘れられないプレゼントって?何なのあいつもしかしてサンタなの?』
目黒「ぶは!それはウケる」
『ウケないっての!』
ケラケラと笑う目黒のお酒を取り上げて飲んでやろうとしたら
『…うわっ』
バランスを崩してドサっと目黒の上に覆いかぶさっていた。
絡み合う視線。
近くで見れば見るほど、やっぱり顔は良い。
黙ってればイケメンなのに。
どれくらい見つめあってたか分からないけど
いきなり腰に手が回る感触。
そのままぐいっと引かれて、さらに近づく体。
目黒「今日からここに住めば?」
『……は?』
この距離で照れる事なく話す私たちは側から見たらおかしな2人だろう。
目黒「ついでに」
するっと頬に添えられる大きな手。
目黒「キスでもしとく?」
普通じゃない彼に、普通の言葉を返してもあんまり意味ないんだなと気づいた。
その適当さが私には心地良かったんだと
あの高校の時の感覚を思い出す。
『…しとく』
悔しいけど、
昔も今も目の前のこの男が出す空気感が心地いいみたい。
目黒「よし、飲み直そ」
『私より酒強い人初めて見た』
やっぱり誰にでもサンタはいるのかもしれない。
コツンと合わせた缶ビール越しに見えた
やたら綺麗な夜景はきっと忘れることはないだろう。
end.
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mamemiya(プロフ) - nagatakumikoさん» コメントありがとうございます✳︎そう言って頂けて嬉しいです。また新しい作品が出来ましたら宜しくお願いいたしますp(^_^)q (2022年12月30日 11時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
nagatakumiko(プロフ) - 最後まで読みました。みんなの話感動しました。 (2022年12月30日 7時) (レス) @page37 id: cc4ab27b52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mamemiya | 作成日時:2022年12月25日 19時