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クリスマスの夜だ。
どこの店も混んでていきなり店に行っても開いてるはずもなく。
だからって何でこうなった？
やってきた高層マンション。
見上げても見上げても上の端が見えない。
ポカンと口を開けた私を無視してスタスタと足を進める目黒。
『…ちょ、ちょっと待ってよ！！いきなり家行くのはおかしくない？！』
目黒「仕方ねえじゃん。店どこも空いてないし。お前んちはダメなんだろ？そしたら俺んちしかねえじゃん」
そんな事はないだろ。
なんでイコール俺んちになるんだよ。
最初うちに来ようとしたこの男に元彼と浮気相手のいる空間に戻れるわけないから断固無理！と理由は言わずに拒否したらここまで連れてこられた。
後ろにいる私を置いてスタスタと部屋に入っていく目黒。
長い廊下を進むと広がる都会の夜景が一望できる大きな窓。
ドラマでしか見たことのない空間に開いた口が塞がらない。
目黒「ん」
冷蔵庫から取り出し手渡された缶ビール。
こんな部屋でこんな庶民的なビール飲んでんのこの男。
目黒「あー疲れた。やっぱ日本は落ち着くわ」
どかっとソファに座り、ネクタイを緩める仕草は絵になってて少しだけドキっとした。
…いやいや、確かに顔は良いけど目黒だよ。
恋人でも友達でもない。
10年ぶりに再会した同級生。
そんな奴の家にいること自体おかしな話だけど。
まぁ初めから全部おかしいから今更か。
目黒「で、何かあったの」
『…え？』
座れよ、とソファを差しながらこちらを見てきた目黒。
目黒「クリスマスの夜に1人公園のベンチで飲んだくれててこれが普通ですって言われたら逆に驚きなんだけど」
どうやら目黒にも普通、の感覚はあったらしい。
目黒「浮気でもされた？」
『…』
目黒「顔怖！笑
図星か。ドンマイ」
これって笑うとこなの？
楽しそうに笑うこの男にはデリカシーはないのか。
むかついて勝手に冷蔵庫を開けてつまみになりそうなものを片っ端から取り出してドサっとテーブルに置いた。
ん？てか日本にさっき帰ってきたって言ってたけど何でこんな中身充実してんの。
目黒「あぁ、留守にしてる間弟が出入りしてたから」
私の疑問にさらっと答える目黒。
目黒「ま、とりあえず飲もうぜ」
『…ムカつく』
目黒「ん？」
『あんたのその飄々とした態度が』
目黒「あはは。さんきゅ」
褒めてないっての。
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mamemiya(プロフ) - nagatakumikoさん» コメントありがとうございます✳︎そう言って頂けて嬉しいです。また新しい作品が出来ましたら宜しくお願いいたしますp(^_^)q (2022年12月30日 11時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
nagatakumiko(プロフ) - 最後まで読みました。みんなの話感動しました。 (2022年12月30日 7時) (レス) @page37 id: cc4ab27b52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年12月25日 19時
