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高校3年生の時。
私が友達の彼を取ろうとしたと事実無根な噂が流れ、クラスで孤立した私。
友達の知らないところで告白されて断ったら次の日の朝には私の周りから人が離れていった。
後からその男が振られた腹いせに勝手に自分が言い寄られたと噂を流したことが判明したんだけど、その頃にはもう友達と関係を修復するのは不可能な状況だった。
トラブルに巻き込まれるのはめんどくさかったのだろう、女子だけじゃなくて男子も私には近寄ってこなかった。
何もかもどうでも良くなって1人で席でずっと音楽を聴いていた。
でも、1人だけ何事もなかったかのように話しかけてくる男。
目黒「なぁ、何聴いてんの？」
音楽の趣味があってたまにCDを貸しあってた男友達。
私の方に椅子を近づけてプレイヤーを覗き込んでくる。
『…私に話しかけない方がいいよ』
目黒「何で？」
『何でって…噂知ってるでしょ？』
クラスどころか学年でも噂は広がってたから目黒が知らないわけない。
目黒『だから？話したいから話してるだけだろ』
まるで、噂なんて俺には関係ないって顔で。
私の返事を聞くことなく次には自分のスマホを見せてきてこれ聴いてみてよと話を続ける目黒。
飄々としてマイペースな目黒。
顔もスタイルも良い目黒が近くにいることでさらに女子から反感を買ってめんどくさい事になったけど、
何にも気にしてない目黒を見てたら何か馬鹿馬鹿しくなって気持ちが吹っ切れて
卒業するまで1人でいることも多かったけど、平気だった。
目黒「じゃあな早瀬」
まるで明日も会うかのように、いつも通りあいさつをして卒業式を終えてから今まで一度も会ってなかったのに。
卒業してから高校の人とも連絡を取ることは無かったから、たまに思い出すこともあったけど彼が今何をしててどこにいるかも分からなかった。
少しづつ私の中からその思い出も消えかかっていた今。
何故か2人スーツ姿でベンチに並んで座ってビールを飲んでいる。
この聖なる夜に。
『ねぇ』
目黒「ん？」
『何で私の番号知ってるの』
目黒「何でって。卒業式の時交換したじゃん」
『え、そうだったっけ』
目黒「てか寒いしどっか店行かね？腹減ったわ俺」
…普通、10年ぶりの再会って始めはお互い気まずくなったり今までの時間を埋めるような時間が流れない？
昨日の続きかのように話すこの男は普通じゃないのは知ってたけど。
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mamemiya(プロフ) - nagatakumikoさん» コメントありがとうございます✳︎そう言って頂けて嬉しいです。また新しい作品が出来ましたら宜しくお願いいたしますp(^_^)q (2022年12月30日 11時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
nagatakumiko(プロフ) - 最後まで読みました。みんなの話感動しました。 (2022年12月30日 7時) (レス) @page37 id: cc4ab27b52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年12月25日 19時
