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静かなオフィスに響くキーボードの音。



ある程度終わって体を伸ばして時計を見ると


丁度21時を回った所だった。



思ったより時間が経っていたから驚く。




そろそろ警備の人も来る時間だ。


早めに終わらせないと。


よーし、もう一踏ん張り。



誰もいないオフィスでよし、と1人気合を入れて
もう一度パソコンに向き直った時。




コツコツと響いた足音。


段々近づく足音に、入口の方に目をやると






向井「ふふ、やっぱりおった」



ひょこっと顔を出した人物。



『え、どうして』



今日は直帰したと思ってたのに。


突然現れた彼に驚いてると



向井「オフィスの外通ったら明かりついてたから。
…クリスマスパーティせーへん?」



カサッと音がして、上げた手にあったのは
コンビニの袋。



『…”コンビニのケーキもなかなか美味しいでしょ?”』


向井「…ふは!いつからそんなボケするようになったんよ」



コートとマフラーを外しながら隣に座った康二。


袋から取り出された二つのケーキ。




向井「ちゃんとしたケーキはまた今度。
ま、これはこれで思い入れ強いねんけどな」


『…だね』



丁度一年前の今日も、こうやって並んで座って食べたコンビニのケーキ。


いまだにコーヒーが飲めない私の前にコトンと置かれた甘いカフェオレ。


まるで昨日のことの様に思い出す。



向井「よし、食べよ!」


『うん。頂きます』




甘酸っぱくて美味しいいちごのショートケーキ。


ちらっと横を見ると美味い美味いと笑顔で口にケーキを運んでいる康二。



『ふふ、付いてるよ』



指でスッと口元のクリームを取ると
驚いた表情でこちらを見てきた。



『ん?どしたの』


向井「…A、ちょいちょいそーいうとこあるよな」


『そーいうとこって』




何がって聞こうと思ったけどそれは出来なかった。




『…ここオフィス』


向井「知ってる」


『…』


向井「…照れた顔も可愛いな。



もっかいしてもいいですか?


雨宮先輩」





久しぶりの苗字呼びに胸がくすぐったくなる。




返事をする前に再び唇は重なっていた。

.→←❄︎ orange story.....from 年下男子とオフィスラブ?



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設定タグ:SnowMan , 短編集 , クリスマス   
作品ジャンル:恋愛
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mamemiya(プロフ) - nagatakumikoさん» コメントありがとうございます✳︎そう言って頂けて嬉しいです。また新しい作品が出来ましたら宜しくお願いいたしますp(^_^)q (2022年12月30日 11時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
nagatakumiko(プロフ) - 最後まで読みました。みんなの話感動しました。 (2022年12月30日 7時) (レス) @page37 id: cc4ab27b52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mamemiya | 作成日時:2022年12月25日 19時

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