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『先生、は』
阿部「うん？」
『彼女、いるんですか』
噂で彼女はいないって聞いた。
阿部「え、俺の話？
いないよ。…好きな人ならいるけどね」
…知ってます。
好きな人がいるって話は有名で皆噂してるから。
私以外にも先生を好きな人はいっぱいいて、何人か告白したとも聞いた。
先生は告白してきた子たち皆んなに同じ返事をしたんだって。
”ありがとう。でもごめんね。
好きな人がいるから付き合うことは出来ないんだ”
先生と生徒だから、とは言わずに
相手にちゃんと向き合って答えてるんだと知って
その優しさが少し残酷だなとも思った。
『それは…叶わない恋なんですか？』
きっと今、私の顔真っ赤だと思う。
もうこんな質問してる時点で、告白してる様なもの。
あぁ、どうせ振られるって分かってても
もっとダイエットして、おしゃれして
ちゃんとした場所で気持ち伝えたいって思ってたのに。
こんなに近くに先生がいる事なんてきっとこの先無いから
クリスマスだから、少しだけ
先生を困らせても許してもらえますか。
『好きです、先生』
この気持ちを抑えられるほど私
大人じゃないんです。
目の前の瞳が一瞬揺れた。
『…大好きです』
気持ちと一緒に
涙が溢れそうになった。
だめ、今泣いたらもっと先生を困らせる。
生徒に告白されるだけでもめんどくさいはずなのに。
泣いてる事に気づかれたくなくて俯いたら
フワッと頭に温かい感触。
ゆっくりとその大きな手が私の頭を撫でる。
触れられたところが熱くて
たまらなく胸が苦しくなって
耐えていた涙がぽたっとノートに落ちた。
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mamemiya(プロフ) - nagatakumikoさん» コメントありがとうございます✳︎そう言って頂けて嬉しいです。また新しい作品が出来ましたら宜しくお願いいたしますp(^_^)q (2022年12月30日 11時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
nagatakumiko(プロフ) - 最後まで読みました。みんなの話感動しました。 (2022年12月30日 7時) (レス) @page37 id: cc4ab27b52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年12月25日 19時
