❄︎ yellow story ページ1
友人「クリスマスに試験なんてほんとどんな試練なのって感じ」
『あと一科目だよ。頑張ろ』
一つの机を向かい合わせに友人と教科書を見ながら勉強。
顔を歪ませながら教科書を読んでる彼女。
試験は確かに嫌だけど…彼女が羨ましい。
『…終わったら迎えに来てくれるんでしょ？』
友人「ん？まぁね〜速攻で着替えてイルミネーション行く予定♪」
だって、この素敵な日に好きな人と会えるんだもん。
ポケットから取り出したスマホの画面をつけると、
2人並んだ笑顔の写真。
いつも強面の彼が見せてくれるくしゃっとした笑顔は
私の元気の源だ。
…会いたいな。
せめて声だけでも聞けたら。
友人「Aは？岩本君の学校も確か今日まででしょ？」
『今日、年内最後の練習試合なの。遅くなるみたいだから…会えないかなあ今年は』
彼氏の照君はバスケ部のエースで、年末のこの時期は試合も多く忙しい。
付き合ってもうすぐ半年。
たまたま友人に連れられて応援に行ったウチの高校との練習試合で出会った。
部活で忙しい照君とは高校も違うからなかなか会えないけど、練習が休みの日は私に時間を作ってくれる。
きっと毎日大変なのに、いつも笑顔で優しくて。
休みの日なんだから、友達との時間や自分の時間に当てていいよ？って前に言ったら
俺が会いたいから会ってるの、と少しだけ怒られた。
友人「行っちゃえば？」
『…へ？』
友人「応援。そんで帰りも送って貰えばいいじゃん」
私の表情を見て楽しそうに笑い出す友人。
『いやいや、いきなり行っても迷惑だし照君の邪魔になりたくないし』
大学もスポーツ推薦を狙ってる彼の邪魔にはなりたくない。
友人「A」
友人「今日くらい甘えてもいいと思うよ。相手を思って気遣うのもAの良いとこだけどさ」
顔を上げると、優しい表情でこちらを見ていた。
友人「クリスマスだもん。好きな人に会いたいじゃない？」
よし、残りのテストも一気に片付けるよ！とまた教科書に向き直る友人。
…今日くらい。良いのかな。
照君も私に会いたいって思ってくれてるかな。
もう一度スマホの彼の笑顔を見て
そっと画面を閉じた。
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mamemiya(プロフ) - nagatakumikoさん» コメントありがとうございます✳︎そう言って頂けて嬉しいです。また新しい作品が出来ましたら宜しくお願いいたしますp(^_^)q (2022年12月30日 11時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
nagatakumiko(プロフ) - 最後まで読みました。みんなの話感動しました。 (2022年12月30日 7時) (レス) @page37 id: cc4ab27b52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年12月25日 19時
