30.ハナコトバ…side Mai ページ31
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今日は高校時代からの親友の結婚式だ。
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＊「マイ！久しぶり〜！」
マイ「え、うそトモカ？久しぶり！あ、今なにしてんの？」
＊「こう見えてエンジニア」
マイ「嘘でしょ！？」
＊「マジマジ、大マジよ」
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結婚式といえばしばらく会っていなかった、旧友とも再会できる場でもある。
既に何人か、音信不通だった同級生と再会して今度飲みに行こうなんて話もした。
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トモカ「いやぁー、まさか松本くんとAが結婚するとは」
マイ「ね。私もびっくりよ」
トモカ「松本くん、Aのこと昔から好きだったもんね」
マイ「アタックがようやく効いたんだわ」
トモカ「Aのこと追っかけて東京の大学決めたようなもんだもんね」
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くふふ、とお互い肩を震わせて笑って
綺麗にドレスアップされて座っているAと、その隣にいる潤くんをぼんやり見つめる。
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トモカ「ね、そういえば気になってたんだけど」
マイ「ん？」
トモカ「あの会場の端っこの席。あそこに向日葵が一輪置いてあるのって、なんで？」
マイ「ええ？…あ、本当だ。いやわかんない」
トモカ「てかその向日葵の隣に座ってるあのイケメンさんは誰！」
マイ「さあ…？東京の知り合いじゃない？さっきすれ違った時サクライさん、って呼ばれてたけど」
トモカ「えー、いや知らないなー」
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んん？と二人で頭を捻らせてると、不意にAと目があってぶんぶんと手を振ると困ったように笑ってくれる。
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トモカ「そういや、向日葵って花言葉もあるけど本数で花言葉変わるらしいよ」
マイ「え、そうなの？」
トモカ「そうそう。1本だと一目ぼれ、3本だと愛の告白」
マイ「へー」
トモカ「7本だと密かな愛。11本だと最愛、なんだって」
マイ「え、なにそれ。そんな意味あるんだ」
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ちらり、と会場の端っこのテーブルに置かれている向日葵の花を見つめる。
…まあ、きっと。彼女にも彼女なりの意味があるんだろう。
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私の親友よ。
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どうか、あなたの人生が豊かになりますように。
幸せになりますように。
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にゃーご。
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fin.
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