第33話 ページ33
ザワザワと掻き立てるような人混みの中、大きなキャリーケースとちニューヨーク行きの搭乗券を片手に俺は、合流する見合い相手のことを待っていた。
今は10時30分。
搭乗時間はあと20分後くらい。
本当にこれでええんやろうか。
覚悟を決めたはずなのに、まだ少し迷っていた。
日本を離れることに利点は沢山あるのに、
猫をかぶった姿を見せなくて済むこともある。
重岡「…、これでいいんだよな」
でも流石にこんな俺でも寂しくなったのか、神ちゃんや廉、のんや流星、
宇野の顔が浮かんだ。
この前家に来て、わざわざ淳太さんを敵に回してまで結婚を止めに来て、意外とそういうところもあるんやなって思った。
アイツの気持ちも薄々気付いてた。
…俺も、アイツのことを好きだったのかもしれない。
その時、右肩をぽんと叩かれ振り返ると、
ジュリ「大毅、ついにジュリの旦那さんになってくれるのね!」
重岡「…あぁ、」
力なく微笑んでしまったのは自分でもわかった。
ジュリ「じゃっ行こー!」
止めろよ。そんなに腕を引っ張るな。
行きたない。
あいつらが、宇野が来てくれなんて、少し期待をしてしまう小っ恥ずかしい自分がいた。
ジュリ「…大毅?」
重岡「…ジュリ、ほんまごめん。
やっぱ、お前とは…結婚、でけへんねん」
ジュリに精一杯のお辞儀をした。ジュリは掴んでいた手をそっと離して、自分の服の裾を握り締めた。
俺の哀れな姿を見ているはずなのに、目線は通り過ぎているような感じだ。
ジュリ「…それは、嫌。
でも、もし一緒にいてくれたなら
…I wanted to spend you and more together.
(…あなたともっと一緒に過ごしたかった)」
重岡「…」
ジュリ「…ずっと、愛していた」
ジュリは下を向きながら搭乗ゲートとは反対方向に走っていってしまった。
アメリカへ行くためにどれだけ英会話を勉強させられたため、あの言葉の意味は充分に理解出来た。
残った罪悪感はぐるぐると心の中をさ迷っていて居心地が悪い。
それでもザワザワと人々が交差する空港内では俺はなんの1部にも過ぎず、家に帰ろうと顔を上げた。
A「…っ」
人混みがひどくてよく見えなかったが、一瞬だけ宇野の姿が見えた気がした。
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皆様お久しぶりです!
ここのページかなーり変えせていただきました!
ご了承くださいませ( ..)"
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神重智毅 - 短時間でさささっと読みましたが、とても面白かったです。もっとしげか夢主がわがままを言うのかなと思いましたが、しげがめちゃめちゃかっこよかったので満足しました。今更ですが、完結おめでとうございます。これからも作品の更新頑張ってください。 (2018年12月26日 23時) (レス) id: d5677e8133 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかぴ - 完結おめでとうございます!!!!しげめちゃくちゃかっこよすぎでした!!!次回も頑張ってください!!! (2018年9月11日 16時) (レス) id: 25321f2147 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり。(プロフ) - 完結おめでとうございます!!嗚呼Sなしげが最高すぎましたねはい!!やりすぎじゃないですよ〜ほどよいドS(意味不)しかも次回作!京本くんでやってくださるんですか!作者さんと同じくJrではSixTONESにハマってて京本くんが特に好きなんですよ…同じですね! (2018年9月10日 16時) (レス) id: 2a1f697cc9 (このIDを非表示/違反報告)
かえぽんず!赤桃寄りの虹色ジャス民 - いえいえ!わざわざ説明ありがとうございます!頑張ってください! (2018年5月7日 18時) (レス) id: ec0a1b1619 (このIDを非表示/違反報告)
中間たぴおか(プロフ) - かえぽんず!赤桃寄りの虹色ジャス民さん» かえぽんず!様コメントありがとうございます!面白いですとのお褒めのコメント、ありがたく頂戴させていただきます...(*´ω`*)皆様に喜んでいただけるような小説作りをしていきたいと思います!これからもよろしくお願いします!!(*´▽`*)(*´▽`*) (2018年5月7日 6時) (レス) id: c04fe5852b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中間たぴおか | 作成日時:2018年5月2日 1時