第2話 ページ2
放課後
場所は少女漫画でありがちな、体育館裏。
私は彼より遅く来る演出を装うため、木陰に潜んで重岡が来るのを待っていた。
A「あっ…!」
来た。どうやら1人のようだ。
重岡は手に私が書いた手紙を片手に、相変わらず出しっぱなしのワイシャツを扇いだ。
もう少し、粘ろうか…そう思ったのも束の間。
「チッ…おっそいのぉ」
大きな舌打ちが鼓膜を揺らした。
誰…?ここら辺には、私と重岡しかいないはず。
でも私は舌打ちなど打たない…もしかすると。
そのもしかするとで、彼の方を見ていると、いつものニコニコ笑っている学校の雰囲気とは裏腹、眉をひそめ、頭を雑に掻く重岡の姿があった。
これは予想外の展開…。
何に慌てたのか、私は走ってきたフリをして、今到着した風に装って重岡の前に飛び出した。
A「ごめんね、まったよね、」
重岡「…宇野さん?」
不思議そうに私の名字を呼んだかと思えば、次の瞬間。
重岡「ふっ…、丁度ええわ。何?」
鼻で軽くあしらうように笑い、黒い悪い笑みでこちらを見つめていた。
何…?一体。
A「えっと、私重岡くんのことが」
少し焦る気持ちを隠すように告白(偽)を使用としたのも虚しく、彼のある一言によって、私のこの作戦は大きな音を立てて崩れ落ちていった。
重岡「俺と遊びたいんやろ?」
襟元のネクタイを緩めて、少し色っぽくなった彼はまた、試すように笑った。
A「も、もう!ちゃんと好きって伝えようと思ったのに、遮らないでよ!」
重岡「好き?アンタが?笑っちゃうよな!」
え。
こうやって攻めていたら落ちない男はいないはずだったのに。
こうやって可愛く上目遣いしたら、間違いなく男は……
男は…
重岡「今までこんな可愛らしく上目遣いしとったら、落ちない男いないやろうなぁ。なぁ?」
固まる私に、重岡は容赦なく言葉を続けた。
重岡「援交、してたんやろ?」
A「なんであんたがそれ知って……!!」
まずい!!やってしまった!!
こんな反応をしてしまったら、認めたということになってしまったではないか!?
前に立つ重岡は、制服のポケットに手を入れて、私を見下ろしている。
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神重智毅 - 短時間でさささっと読みましたが、とても面白かったです。もっとしげか夢主がわがままを言うのかなと思いましたが、しげがめちゃめちゃかっこよかったので満足しました。今更ですが、完結おめでとうございます。これからも作品の更新頑張ってください。 (2018年12月26日 23時) (レス) id: d5677e8133 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかぴ - 完結おめでとうございます!!!!しげめちゃくちゃかっこよすぎでした!!!次回も頑張ってください!!! (2018年9月11日 16時) (レス) id: 25321f2147 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり。(プロフ) - 完結おめでとうございます!!嗚呼Sなしげが最高すぎましたねはい!!やりすぎじゃないですよ〜ほどよいドS(意味不)しかも次回作!京本くんでやってくださるんですか!作者さんと同じくJrではSixTONESにハマってて京本くんが特に好きなんですよ…同じですね! (2018年9月10日 16時) (レス) id: 2a1f697cc9 (このIDを非表示/違反報告)
かえぽんず!赤桃寄りの虹色ジャス民 - いえいえ!わざわざ説明ありがとうございます!頑張ってください! (2018年5月7日 18時) (レス) id: ec0a1b1619 (このIDを非表示/違反報告)
中間たぴおか(プロフ) - かえぽんず!赤桃寄りの虹色ジャス民さん» かえぽんず!様コメントありがとうございます!面白いですとのお褒めのコメント、ありがたく頂戴させていただきます...(*´ω`*)皆様に喜んでいただけるような小説作りをしていきたいと思います!これからもよろしくお願いします!!(*´▽`*)(*´▽`*) (2018年5月7日 6時) (レス) id: c04fe5852b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中間たぴおか | 作成日時:2018年5月2日 1時