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｢｢｢｢｢えっ！？！？｣｣｣｣｣
A組皆の驚く声。
あまりに大きな声に髪が少しだけ揺れた。
｢ただいま、皆！｣
そう、制服を身に纏い、久方振りにA組の教室に現れた私は今日から復学する事になったのだ。
まあでも、A組の皆も目を見開き私を凝視しているわけだし、一先ずこうなった経緯を2日前に遡って説明するとしよう。
__2日前、土曜日。
｢少し話がある｣というしょう兄のやけに畏まった態度から始まったあの会話は、彼の言う通り私にとっては心底嬉しい話だった。
｢職員会議で決まったんだけどな、Aを復学させることになった｣
｢…えっ？｣
勿論聞き取れてはいたけれど、驚きのあまり意味の無い｢えっ｣なんて、言葉どころか母音しか出なかった。
"復学"。それはつまり、A組に戻り、皆と授業を受け、お昼には食堂へ行き、皆とご飯が食べ、学校が終われば皆で寮へ帰るという事。
個性が1つは戻ったものの、私自身も不安定だという事は理解していた。
だから復学はまず無いだろうと踏んでいたのだけれど、とんだサプライズだ。
｢えっ、いいの？｣
｢ああ。最初は校長が提案してくれてな、他の先生も皆賛成。…個性の事、不安定で不安はあるだろうが、実技授業で個性を使えば体に馴染むのも早いだろうって。普通科目の授業も…まあお前は大丈夫だと思うけど、出来るだけ参加させた方が遅れもとらないからいいだろうって｣
彼のいう事は最もであって、私一人のトレーニングでは限度がある。
ならば対人戦なども含む授業に参加し、体に馴染ませていくのは効率がいい。
いや先ず、そんな理屈的な事よりも__
｢ありがとうしょう兄っ！！！！私A組に戻れるのねっ！？！？｣
思うのは、それだけだった。
嬉しい、嬉しい、嬉しい嬉しい。
あの時…いや今もだけれど、私の頭の中はお花畑が広がっていることだろう。
そしてなんと、聞いて驚け寮もA組寮へ戻れる事になったのだ。
今日少し遅れて来ているのは荷物を移動させていたからである。
｢って感じで…緋龍A！復学致します！｣
｢｢｢｢｢｢｢やったあぁあぁあああぁあっ！！！！｣｣｣｣｣｣｣
涙を浮かべ喜ぶA組の皆。
手を握られ、頭を撫でられ、優しく抱き締められて感じる皆の温もりに、やっぱり此処が私の居場所だなんて、泣かないつもりだったのに、思わず涙が零れ落ちてしまった。
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作者名：HamA | 作成日時：2021年10月9日 7時
