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いきなり名前を聞かれたオキヤさん(仮)は、びっくりした様子から思い当たる節があったのか笑顔になる

「ご友人というのは、蘭さんと園子さんですね。仰る通り、工藤邸でお世話になっている沖矢昴と申します。よろしくお願いします。えっと、」

沖矢さんは、手を差し出し私の名前を呼ぼうとして止まる

そうだ、自己紹介してない

「申し遅れました。朝日です、朝日Aです。こちらこそ、よろしくお願いします」

差し出された手を握ると優しく握り返してくれる

あれ、この感じ前にどこかで

「ところで、阿笠博士に用事があったんですよね。阿笠博士なら、少年探偵団のみんなを連れてキャンプに行きましたよ。帰りは明日になると聞いています」

すっかり忘れていた本題を思い出す

キャンプ好きだなぁ

「そうなんですね。哀ちゃんに借りた本を返すついでに、一緒に食べようと思ってケーキ買ってきたんです。一人で食べるには多いし、どうするか悩んでたんです」

彼は少し考えた後に、

「よろしければ、うちで一緒に食べませんか?美味しい紅茶も用意しますよ」

と思ってもみなかった提案をしてくれる

初対面の男性と二人きりでケーキを食べる

危ないこと、この上ない

でも、新一君が留守を任せるくらいだから信用出来る人なんだろう

それに、何となくで危ない人とは思えない

普段なら絶対に乗らないが、今日は、乗った方がいいと、勘が告げていた

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作者名:茂吉 | 作成日時:2024年2月7日 13時

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