冷たい手-1-【紫】 (ページ45)

今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:45,171 hit

45) ページ45

□紫side

照史が教えてもらった所はほんまに穴場で、上から海の中覗いただけでも綺麗な魚がいっぱいおるのが見えた。

いつもやったらもっとテンション上がるのに、なんかそんな気分になられへんかった。

＿＿けど、みんなにそんなとこ見せたらあかん！と思って無理やりテンション上げる。
こういう時ロケやっててよかった～って思うわ。笑
あ、上手い下手は別やけど！

釣り竿持って階段を降りる。
結構急やったから後ろにいた実花ちゃんの手をとって降ろす。
その後に続く照史にも手を出したら「俺はええわっ！笑」って言われた。笑

後に続くAちゃんも・・と思ったら、
望がAちゃんの手をとって俺たちから離れた所まで連れて行った＿＿＿

実花「あの二人、いつの間に仲良くなったの？笑」

「・・・ん～・・わからへん。笑」

自分の顔が引きつってるのが嫌でもわかる・・

照「・・・お前らほんま不器用やな。笑」

「・・なにがぁ」

照「はぁ・・自分の気持ちに素直になれってこと！」

「あと、キレんなやぁ！」って笑う照史に「わけわからん。」って言って俺は釣りの準備を始める。

やっぱ二人いい感じやん・・・

もう付き合ってるん？

なんで俺には関係ないとか言うん・・

そんなことばっかが頭をループする＿＿＿

照史と実花ちゃんが一緒に釣りを始めたので釣り竿と餌を持って二人の方へ行く＿＿

「・・・普通に。・・・普通に。」

自分に言い聞かせるように何度も言葉を吐いた。

せっかくの休みやもん。
みんな、楽しいほうがいい・・・

そうやって自分の気持ちに蓋をした＿＿＿＿