冷たい手-1-【紫】 (ページ39)

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裸足のまま砂浜にで出た＿＿
昨日はあれからあまり寝れず、気付いたら外が明るくなっていた。

水平線から上に広がる朝焼けを眺めていると__＿

「____おはよ。早いなぁ。笑」

後ろから聞こえた声に振り返ると濱田さんが立っていた。

『っ！
あ、おはようございます。
なんか、寝れなくて。笑』

上手く笑えているだろうか・・？
ちらりと見た濱田さんは何も気にしていないようで少し安心した。

「実花ちゃんは？大丈夫？」

こんな時でも実花の心配・・

胸がギュッと締め付けられる___

『実花ならまだ寝てます。昨日飲み過ぎてたみたいだし、今日はゆっくりしたほうがいいかもしれませんね。』

そうなんや。と海を眺める濱田さんが今何を考えているのか、私にはわからなかった・・

「＿＿望は・・望とはどう？」

『え・・？』

「いや、望・・あいつええやつやろ？笑
昨日の夜も二人で海の方行ってたみたいやし。
なんかいい感じなんかな？とか思ったり。笑
・・望に何か言われた？笑」

濱田さんの言葉がエコーのように頭に響く＿＿

なんで濱田さんがそんなこと言うの？
なんで濱田さんは笑ってるの？
なんで・・・

『っ・・・濱田さんに・・濱田さんには関係ないですよね？』

あ、ダメだ。
これ以上濱田さんと一緒にいたら泣いてしまいそうで・・

戻ります。と言って濱田さんに背を向けた。