緋色 Part.8

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__二日後、朝

｢うわっ、さっむ！！｣

寮の扉を開けた瞬間、全身を貫く冷たい風。

いつもより薄着のせいなのか、そういえばニュースで今日は冷え込むって言っていたかもしれない。

｢こりゃタイツが必要だな…｣

久々に履いたスカートを見ながら溜息を吐けば、外気と体温の差から白く色を変えて空に溶けていく息。

同時に空を見上げれば、いつもと変わらない青空だというのに今日はやけに綺麗なものに見える。

そんな呑気な思いで歩を進め、辿り着いた校舎の昇降口を抜け、階段を上り、着いた先にあるのは『1-A』と大きく掲げられた縦何メートルもある扉。

｢やっぱ、扉でっか｣

4月、入学式でも感じた事を口にし、思わず笑みを零す。

スカートの皺を直し、ネクタイを結び直して、ブレザーの襟を引っ張り、準備よしと気合いを入れた。

扉の向こうから相澤先生(・・・・)の声が聞こえる。

教師である彼も久々に見た。

｢連絡事項は以上だ。…ああ、それと__｣

このタイミングかな。と大きさの割に意外と軽い扉に手をかけ、この感覚も懐かしいなと横に引く。

この教室に来るのもいつぶりか。

目線を上げれば、窓際の勝己と目が合った。

｢休学していた緋龍が__

今日から復学する事になった｣

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__to be continued

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