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｢…なんかごめんなさい、飛べばすぐ着くのに。｣
｢全然いいよ〜、むしろ久し振りの新幹線でテンション上がってるよ。｣
福岡へと向かう新幹線の中、いつもならばひとっ飛びであろうホークスに私の為に申し訳ないと頭を下げる。
…っていうか、ほぼホークスが無理矢理連れて来た感じじゃん。私謝る必要無くないか？
まあでも、切符代のみならず目の前にある弁当代も出して貰っているからには文句は言えない。
ホークスに｢有難う御座います。頂きます。｣と言ってから、美味しそうな唐揚げを口に入れる。
｢…美味しい。｣
｢ね〜、俺そもそも電車とか乗らないから駅弁とか食べないんだけど、結構美味しいんだね。｣
そう言いながら彼が食べているのは『焼き鳥弁当』だ。
ホークス…、鳥…。
…何か、うん。
｢…共食いですね。｣
｢ははっ！よく言われるよ。でも俺焼き鳥好きなんだよね〜。｣
そう言いながら、パクパクと焼き鳥を口に運びあっという間に完食したホークスは私の唐揚げを見て、｢それも美味しそうだね、次は唐揚げ弁当にしようかな。｣と頬杖を付く。
そのまま、私から視線を逸らすことなくずっと見つめてくるホークス。
｢…唐揚げ、いります？｣
｢え、いいよいいよ。食べな？育ち盛りなんだから。｣
｢いや、食欲あんまり無くって。｣
そう、いつもならば無限かと思える程食べられるのだが何故だろう。弁当を半分も食べられない。
色々あったし、疲れているのだろうか。
｢大丈夫？具合悪い様なら雄英まですぐに送るから言ってね。今日は早めに休もう。｣
｢ありがとうございます。多分、疲れてるだけです。寝れば回復すると思うので。｣
心配そうなホークスにそう伝え、唐揚げ弁当を渡す。
その後、福岡に到着しホークスの事務所の一室を借り、シャワーを浴びてすぐ眠りについた。
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作者名：HamA | 作成日時：2020年10月12日 15時
