384.爆豪 ページ34
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｢…さてと｣
｢…おい、どこ行く気だ｣
スポーツドリンクを一気に流し込みむせるというアホ具合を見せてきたA。
そしてペットボトル半分ぐらいまで飲んだ頃、フラフラの体で突然どこかへ向かおうとするものだから思わず腕を掴んだ。
｢…え、もう元気だから｣
｢…は？どこが？｣
｢…全部？｣
｢フラッフラじゃねェかっ！！！｣
｢あ"あ"あ"っ！怒鳴らないで！｣
頭痛いから！なんて言って頭を抑えているところでもう元気では無いだろう。コイツは何を言っているんだ。
普通に考えて可笑しいだろ。
っていうかその状態で何処に行くつもりなんだよ。
｢自分の部屋帰って休むのか？｣
｢いや、ランニングしようかn｢バッカじゃねェのかテメェはっ！！！！｣あ"あ"あ"！！！だから怒鳴らないでよ！！！！！｣
ラ ン ニ ン グ ？
コイツは本当に何を言っているんだ。
意味がわからなすぎて混乱してきた。
｢…は？え、あ、待て。まだ熱あんだろ？何でそれでランニング行くってなんだよ｣
｢…動けば…治る…から？｣
分かった。
お前は脳筋なんだな。
｢熱は走っても引かねェんだよ！！大人しく寝てろ！！！！｣
｢え、いやいやいや無理！もう行く！お願いだから行かせて！｣
｢ンでそんな動きたがるんだよテメェは！！｣
もうなんなんだ。
本当になんなんだよコイツ。
あまりの必死さに何かしらの理由があるんじゃないかと思ってしまう。
｢なんか用事でもあんのか？あ"？｣
｢…え、いや…無いけど…｣
｢だったらなんだ！…それとも何だ、俺と一緒なのが嫌なんか｣
｢いやそれは無い！それは絶ッ対無い！｣
なんだ違うのか良かった。
では無い。
じゃあ何だと顔を近づけ詰めよれば、Aは観念したようにモジモジと指先を弄り始めた。
｢…不安で｣
｢はァ？不安？｣
｢鍛えてないと、不安｣
｢…？｣
小さな声でそう言った彼女は、瞳を若干潤ませた。
なんでそんな泣きそうな顔をするのか、俺が悪い事をした気分だ。
然し此処まできたら気になって仕方が無い。
話せよと言えば、彼女は小さな声で言葉を紡ぎ出した__
｢鍛えとかないと…また、攫われるかも…しれないし…。私が強ければ…問題ない話だし…。それに、個性戻った時…体が出来てれば制御出来るかなって…おも…った…｣
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作者名：HamA | 作成日時：2020年10月12日 15時
