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｢へえ…、捕縛布に刀かあ。そのコスかっこいいね、俺も黒にしよっかな。｣
｢ホークス、最前列なんて聞いてないです。｣
数日後。ホークスのサイドキックの迎えで会場までやってくれば、案内されたのはステージの目の前。つまりは最前列。
背後からカメラの眩しいフラッシュとアナウンサーの声を聞きながら、隣で私の刀に触れるホークスに冷や汗と共に不満を漏らす。
っていうか、私浮くだろこれ。
｢Aか…？｣
｢…？っ…！炎司オジサン！！！｣
｢あれ、エンデヴァーさんと緋龍さん知り合いなんですか。｣
突然名前を呼ばれ視線を移せば、そこに居たのは保須での事件ぶりに会う炎司オジサンだった。
そう、あれから色々と事件が重なり顔を合わせることがなかったのたが、まさかこんな所で、というかまあ当たり前か。
オールマイトが引退した今、No.1ヒーローは彼で間違いないだろう。
｢個性の件、聞いた。身体は大丈夫なのか？｣
｢大丈夫ですよ。徐々に回復してます。｣
｢へえ…、エンデヴァーさんって意外と優しいんですねえ。｣
ホークスの言葉に、優しい顔から一瞬にしていつもの険しい顔に戻り、｢…何故お前がAといる。｣と敵意を剥き出しにする炎司オジサン。
…ああ、その話はまずい。
｢緋龍さんは俺の事務所にインターンに来てましてね、まあ色々あって初日からこれなくなってしまいましたが。｣
｢A…、俺のところに話が来ないと思えば…。こんな若輩者の所に行っていたのか。｣
ほらそうなるでしょおおおおおおおお！！！！
絶対言うと思いましたよええ！職場体験はエンデヴァー事務所だったもんね！インターンも来るだろうなって思うよね！分かります！
正直、焦凍通じてなんか言われるかなって思ってドキドキしてました！
取り敢えず、事の顛末を説明しておこうかな！
｢あのですね…。御本人から…、スカウト頂きましたので…。｣
｢スカウト…？そんなもの俺から幾らでもしてやる。うちに来い。｣
｢ちょっとちょっとエンデヴァーさん。彼女はもううちのですよ、横取りしないで下さいよ〜。｣
ははっ…、何事だよこれ…。
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作者名：HamA | 作成日時：2020年10月12日 15時
