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暫く経って、あまりにも大人しい爆豪くんが心配になって瞑っていた目を開けて彼を見る。
｢………っっっ！！！｣
爆豪くんはいきなり顔を上げたと思ったら、グイッと私の肩を押して距離を取る。
突然の出来事に驚いたけれど、俯く彼の顔を下から覗き込めばゆでダコみたいに顔を真っ赤にしていた。
下から顔を覗き込まれて爆豪くんは声を上げる。
｢…見てんじゃねえっ！！！！！｣
なんだなんだ？可愛い所もあるじゃないかと悪戯心が湧き出てきてもっと顔を見てやろうとジリジリと近づいていく。
こっち来んなっ！と叫ばれるがそんな顔で言われても怖くないよん。と彼を壁まで追い詰める。
顔を隠している彼の腕をガシッと掴んでどかそうとするが如何せん力が強過ぎる。
頑固だなあと思ったけれどそれで諦めるような私ではない。
新しい玩具を買ってもらった子供のように目をキラキラさせて爆豪くんに詰め寄る。
｢ねえねえ、可愛いところもあるじゃん顔赤くしちゃって恥ずかしかった？？ねえねえ。｣
下から横からと彼の顔を覗き込もうとすれば、｢いい加減にしろよ…。｣という声と同時に肩を掴まれて気付けば私の背後には壁があった。
なにが起きた？と目を見開いていれば顔の真横にドンッっっ！！！と爆豪くんの手が来る。
普通だったらきゃー壁ドンとキュンキュンするところだが見て欲しい、彼の手がついた壁を。
少し横に視線をずらせばコンクリートの壁が抉れて彼の手がのめり込んでいた。
｢…てっめえ、いい加減にしろや…。｣
……爆豪くん完全復活。
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作者名：HamA | 作成日時：2020年8月27日 16時
