chocolate...2【黄】 (ページ11)

今日:150 hit、昨日:304 hit、合計:143,821 hit

sweet...58 ページ11

、
、
、
、
初めての照のマンションは
すごく広くてキレイで
ますます緊張した。

完全オートロックの入り口を通り抜け
エントランスには
所謂コンシェルジュ？って人がいて
照を見て頭を下げていた。

エレベーターを降りた。

『ここ、、、いったい何階なんですか？』

「ん？10階だよ。」

思わず絶句した。

部屋に入るとますます言葉を失った。

めちゃくちゃ広くて
高級感のある家具がたくさん並んでいた。

やっぱり照は、
芸能人なんだ、、、

なんて当たり前のことなのに
現実を突きつけられた感じ。

さっきまであんなに近くにいた照が

すごく遠くに感じる。

そんな複雑な私の気持ちに
気づいたのか、

照は私の手を握って
ソファに座らせて
じっと見つめてきた。

「今、ネガティブなこと考えてるでしょ？」

『え？、、、どうして？』

「前にも言ったでしょ？
　俺、Aのこと好きすぎるから
　何でもわかるよ。

　それくらい愛してるんだよ。」

私の大好きな照。

全然遠くなんかじゃない。
すぐ近く、ここにいるじゃん。

見つめられると
もう全て見透かされてしまってるようで

強がりも謙遜も通用しなくなる。

「俺、ジャニーズに入ってから
　なかなかデビューさせえもらえなくて
　それなりに苦労してきた。」

照のデビューまでの話は
雑誌やネットで少しだけ見た。

けど、こうやって面と向かって話すと
照の表情から
本当に苦労したんだなって
伝わってきて、私まで苦しい気持ちになった。

「苦労してきた分、努力もしてきた。

　だから報われたんだと思う。
　成せばなる。何事も。って思ってる。

　デビューさせてもらえて
　１年前にやっと一人暮らし始めた。」

『そうなんだ。
　頑張ってきたんだね。』

照とは住む世界が違うんだ。
なんて思ったけど、

照が今までしてきた、
苦労や努力の上に今があるんだ。

「うん、だから
　ちょっとくらい背伸びしてもいいかなって。

　いい部屋でしょ、ここ。笑」

『うん！すごくいい部屋！

　なんか、正直ね、
　改めて照のすごさを思い知らされて

　そんな照の彼女であることが
　不安になってたけど、、、

　負い目に感じるんじゃなくて、
　誇りに思うようにする。
　
　照に追いつけるように
　私も素敵な女性になるね！』

「Aは今のままで
　十分、素敵な彼女だよ。」

『ありがと。

　ね！他の部屋も見たい！』

「いいよ。笑
　ご案内いたします。」