chocolate...【黄】 (ページ7)

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sweet...4 ページ7

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あの笑顔が素敵なちょっと怪しい男性は

次の日も、
またその次の日も、

夜に来てくれて、
売れ残りのショコラを
全部買っていってくれる。

そして常連となってくれたその人と
毎日少しずつお話しして
分かったこと、

名前は「イワモトさん」

歳は27歳、もうすぐ誕生日らしい。

この辺に1人で住んでいて、
仕事帰りやジム帰りに
うちのショコラを買うのが
毎日の楽しみだという。

チョコが大好き。

ということ。

あ、あと、
いつも仕事終わりって言うから
なんのお仕事されてるんですか？って聞いたら

内緒。っていって
いつものあの優しい笑顔をくれた。

ある日の昼下がり

平日ということもあり、
お客さんの入りも少なく
まったりとした時間が流れている。

オープンから今日まで
早朝から夜遅くまで付き合ってもらっていた
ハジメと

学生なのに、学校終わりや
休みの日の朝から夜まで働いてくれていた
ライカちゃん。

明日も定休日ということもあり、
今日はここまでで上がってもらうことに。

ラ「店長ー、ほんとにあとお任せしちゃって
　いいんですか？」

『うん！今まで頑張ってもらっちゃったからね！
　ゆっくり休んで！』

元「でも、、、」

『いいのいいの！お疲れ様！』

そう言ってカウンターにある
帳簿に目を向けた。

ラ「お疲れ様です。お先に失礼します！」

元「お疲れ、、、お先、、、」

ひらひらと手を振って見送った。

ラ「ハジメさん、、、
　 2人で残りたいなら残りたいって
　ちゃんと伝えないと、
　
　店長かなり鈍感だから
　気づいてくれないですよ？笑」

元「は、そんなんじゃねぇし。」

ラ「まったく、、、
　誰かに取られても知りませんからねー！」

ー

しばらく帳簿と睨めっこしてて
気づかなかったが、

だいぶ日が暮れ始めていた。

(今日はイワモトさん、来てくれるかなー、、、)

いつの間にか、毎日の楽しみになっていた
イワモトさんとの会話。

ありがたいことに
男性の常連さんもチラホラ来ていただいているが、

イワモトさんはまた特別だった。

(特別？、、、なんでなんだろう、、、)

なんて考えだしてモヤモヤしていると、

チリンチリン

『いっらっしゃいま、、、あ！イワモトさん！』

「こんにちは。」

まさかのご本人登場で、
一気に心拍数が上がるのを感じた。