chocolate...【黄】 (ページ45)

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結局、新幹線の時間を遅らせて

ゆっくりした後、

タクシーで照も一緒に駅へ。

タクシーの中でもずっと
くっついて離れない照。

記者とかに撮られてもしらないよって言ったら

「Aと撮られるならいいよ。」

って言ってくれた。

『あー、帰りたくないなぁ。』

「帰るのやめる？」

『さすがに店ほっとけないからね。』

「だよね。」

『また会えるの楽しみに
　仕事頑張る。』

「うん。俺も。
　また毎日電話する。」

『うん。待ってる。』

駅に着いちゃった。

あーなんか泣きそう。

もう10年くらい泣いてないから
泣き方なんて忘れちゃったから

泣かないけど、

照の顔見てたら泣きそうになった。

あぁ、こんなに私、

照のこと大好きなんだ。

人気の少ないところで
一旦、一緒に降ろしてもらって
照と話をする。

『照、、、』

「そんな悲しい顔しないでよ。
　また東京帰ったら会いに行くから。」

『うん！待ってるからね！
　毎日電話も！』

「うん。ちゃんとする。
　LINEも返せる時返すから。」

『うん！私も。』

「A、、、
　大好きだよ。」

優しく引き寄せて
抱きしめてくれる照。

さっき言ってくれた、
Aとなら撮られてもいいよ。
って言葉を思い出して

完全に身を委ねた。

そのまま、手で
私の顔を包み込んで
キスしてくれた。

おでこを合わせて
見つめ合う。

「永遠の別れじゃないのに。笑
　寂しいね。」

『うん、、、

　ね、もっかいだけ、、、キスして？』

「、、、ねぇ、
　そんな可愛い事言うの反則。」

その後はもう、

周りなんて気にせず

思い切り、

甘くて深くて長いキスをした。

照と別れて、
新幹線に乗り込む。

ゆっくり走り出す新幹線。

窓にうつる私の顔は

少し寂しそうだけど、

真っ赤に染まってて

それを見たらなんだか

幸せな気分になった。

東京に帰ってきて、
店に着いたら、

明日の準備をなんにもしてないことに気づいて

慌てて仕込みをはじめた。

これは徹夜かなぁ、、、

とりあえず、、、

照に、着きましたの連絡だけしよ。