sweet...103 ページ7
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「ミホ」と名乗るその人は
さっきから
自分の知ってる「ひかる」について
ツラツラと並べてる。
これが所謂、マウントってやつか…
冷静に考えてる私。
だってさっきからこの人が並べる「ひかる」の情報は
どれもネットで調べたら出てくる様なもの
ばかりだったから。
『お客様が気持ちよくお買い物いただけるよう
店主としてこれからも
努めていきます。』
そう笑顔で伝えると、
私の気にしてない様な素振りが
気に入らなかったのか
ムッとしたその人は、
「ひかるに伝えといて。
あの時の合コン楽しかった。って」
と捨て台詞を吐き捨てて
出て行った。
芸能人って
大変なお仕事だな…
でも、私以外の女の人が
照のこと語るのはいい気がしないし、
それに元カノとか合コンとか…
なんかモヤっとする。
でもどうして、照がよくここに来るって
分かったのだろうか…
どこかで見られてた?
…照付き纏われてる?
て、それめちゃくちゃ危ないじゃん!
今日のこと照には言わないつもりだったけど
もし付き纏われたりしてるとしたら
照の身の危険もあるし
私との関係が本格的にバレたりしたら…
って考えてすぐに電話することにした。
『…ってことがあったの。
だからしばらく会わないほうがいいかも…』
照「…そっか。
ごめんね。迷惑かけて。」
『ううん。私は平気。
照、気をつけてね。』
照「うん、ありがとう。
あいつ…ミホっていつもそんな感じだからさ。」
『…え?』
照「いつも出待ちとかしつこくて。
最近大人しくなったと思ってたんだけどなぁ…」
ミホについて
慣れた様に話す照に
さっきあの人と話してた時に感じた
モヤっとした感情が
ますます大きくなった。
照「前まで連絡もしつこくて。
もうブロックしたけど。」
照が話すたびに
モヤモヤした感情が止まらない。
もう、聞きたくない。
『…合コン楽しかった。』
照「…は?合コン?」
『って言ってた。その人。
合コン、したの?その人と。』
照「いや!あいつ…何年前の話だよ。
それは、俺たちがデビューする前で
Aと出会うかなり前の話だから!」
『でも、したんだ。』
照「…まぁ。うん。」
『…もういい。仕事だから切るね。』
照「え、ちょ!まっ」
途中で切った。
ごめんね、照。
でもね、私、
悔しくて悲しくて、モヤモヤが止まらないよ。
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作者名:Aym:) | 作成日時:2022年10月25日 14時