ナイトとツンデレ (ページ44)

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ナイトとツンデレ43 ページ44

プロデューサーのあんずだった。
(人1)が怖いのか手も震え声も震えていたがなんとか声に出した。

『あ、あの…私はプロデューサーだから…お願いする事しか出来ませんが、同行を許可してください！お願いします！』

と、頭をさげる。
だが(人1)は表情を変えずに嫌よと言い放つ。
なおも頭を下げるあんずにイライラが募る。

『しつこいわね！私は嫌って言ってるの。
プロデューサーだったら人との接し方くらい勉強しなさい！』

その瞬間(人1)は名前を叫ばれ腕を掴まれた。
掴んだのは…真緒だった。
その顔には(人1)の守りたい笑顔はなく心配している表情だった。

『へんだぞお前…』

(違う…真緒にこんな顔させるためじゃないのに……)

ぎりっと唇を噛んで静かに告げる。

『…勝手にしなさい。その代わり関わらないで。
現場に行っても私はあなた達とは先輩後輩でも知り合いでもない。』

それだけをいい早足で会社を目指す。
5人は困惑しながらも許可が出たので(人1)に遅れずついて行く。
心の中にそれぞれの思いを抱いて。

(先輩のあの態度は……俺達がついて行くとまずいことがあるのか？)
((人1)なんか怒ってたな～。キラキラとか言ったの気に入らなかったかな～)
(うっひゃ～怖かった～…あんずちゃんもよく言ったよ～)
((人1)は本気で怒ってる…初めて見たかもな～)
(怖かった……怖かった)