212.ハニートースト ページ22
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潤「安心しろよ」
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時に潤くんはもしかしてエスパーなんじゃないかって思う。
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潤「二宮には言わないし、何か気まずいなって思ってんならそんなん気にしなくていいから」
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…だって、まるで思ってることをすぐに当ててしまう。
ぽん、と撫でられた頭が優しさを帯びて急に泣きたくなる。
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クリスマス以来、話してない。避けてた。どんな顔をすればいいのかわからなかった。
潤くんの想いを踏みにじって、私はナリくんと付き合ってる。
私だったら私を許せない。一度は付き合うって言ったのに違う人に想いを馳せたまま付き合ってて、都合で別れるなんて。
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胸焼け、しそう。
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潤「あれは長い夢だったってことで、ハイ忘れる！」
「…潤くん」
潤「どっちにしたって俺は出てかないし、おばさんたちに頼まれてるからさ、愛娘を」
「……」
潤「気まずいまま年明けんの、ヤじゃん。俺がいいって言ってんだから気にしないの。お前の悪いクセね、それ」
「……うん」
潤「あんま考え過ぎんな？大丈夫、大人だっつうの」
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そう言って笑った潤くんは勝手にリモコンを操作して、録画番組一覧を見て
あ、このドラマ見たかったんだよなー。とか言い始めて第一話を見始める。
ちょうど私も溜めてて、一話も見てなかったから隣で見る。
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すると自然と関係性は戻ってきて、恋愛ドラマだったんだけど「えー、これはありがちじゃないのー？」とか言い合ったりして。
お昼になって、朝家に来る前に買ってきてくれたというコンビニのおにぎりを食べながら続きを見て
夕方ぐらいになって夕飯どうしよう、ってなったりして冷蔵庫の中を潤くんが見れば「あり合わせでもいい？」とかスマートなセリフ。
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食べれたらなんでもいい私は、うんって頷く。ドラマ観覧は一時中止。
「俺夕飯作ってるからお風呂入ってきな」なんて言葉を告げられて、お湯溜まってないよって反論すれば
さっき入れといたってこれまたスマートなセリフ。いつの間に？って思えばさっきトイレに行ってたから、もしやその時にとか。
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潤「あー、外土砂降りだな」
「あれ、本当だ」
潤「外出なくてせーかい」
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潤くんはネギを切りながらそう笑った。
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