久々の大ちゃん ページ10
ASide
A「おじゃましまーす」
待ち合わせ場所は「Cafe Storm」
入ると店長の大野さんが
智「あ、Aちゃん
いらっしゃい」
笑顔で迎えてくれた
智「今日は誰かと待ち合わせ？」
A「あ、久しぶりに
ヤンキー時代の友達とね」
大野さんは東京出身
なんならここのカフェの従業員さんは
みんな関東出身
でもとてもなかよくしてくれはる
引っ越してきた時からやからもう長い付き合い
智「そうなんだ〜久しぶりなの？」
A「長く会ってへんかったんです」
智「そっかぁ、楽しみだねぇ」
ミルクティーを頼んでテラス席で待っていると
大ちゃんはやってきた
大「よっ」
A「大ちゃんっ」
久しぶりに会った大ちゃんは
何も変わらなかった
懐かしい話は全然絶えなかったし
大ちゃんはうちの兄妹を心配してくれとった
大「最近はヤンキーも多いいうやろ？
気いつけた方がええで？
まあAは狙われることはないか笑」
A「ひとこと余分やわ〜笑」
ーやっぱり大ちゃんちゃうやん
うちは心の底から安心した
翔「大野さーん、すいませんね
今来ましたよ、って…
どうしたの？」
智「翔くん、しーっ」
陽だまりのテラス席で眠っていたうちらを
ふたりは優しく見守ってくれはったらしい
ー真っ暗な闇の中で誰かが歩いてくる足音がする
怖い気配
振り返ると黒ずくめのパーカーの男が立っとった
その手には金属の棒が握られとる
先には血が付いとった
そして男は近づいて来てうちに振りかぶって…
A「ひゃあああ！！！」
望「どうしたん？！」
気づくとうちはもういつもの部屋に帰ってきとった
そばにいてくれたのんちゃんが
目をまんまるにしてこっちを見とる
望「どうかしたんか？A」
A「いや、ちょっと嫌な夢みてん…」
望「お前が起きへんって大野くんから
連絡もろて俺が迎えに行ってんで？」
いい加減にしいや？なんて
のんちゃんが怒っていた時やった
智「ちょ、濱ちゃんっ？！
濱ちゃんっ？！」
神ちゃんのいつにない声に
うちものんちゃんも部屋を飛び出した
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作者名：ゆいはん | 作成日時：2017年8月26日 16時
