もしかして ページ9
ASide
文「…あんな、A
実は犯人はお前の事を濱田に聞いたらしいねん」
A「え、うち…？」
文「心当たりあれへんか？」
そんな事聞かれたってわかるわけないやん
あの後はたまに連絡をくれる子もおったけど
今はみんな真面目に働いたり学校行ったり
何より彩光会にそんなアホな人おるわけない
A「ないけど…」
照「犯人を文一くんは見たんすか？」
文「黒ずくめで… そないに望ほど大きくなくて…」
黒ずくめ
そないに大きくない
男の人
A「大ちゃん…？」
照「大吾？！いやそんなわけないやろ
あいつは成竹へ行ったんやなかったんか」
そうやった
解散してからしばらくして
当時青松に通ってたのんちゃんが
道でばったり大ちゃんと会って
その時に当時いた紅梅高から
陸上部の強い成竹高に転校したって
聞いてきたらしくて
やからうちらも安心したんやった
成竹は運動部が盛んで土日なんてほぼないと噂で
それだけ忙しい生活を送っとるはずの大ちゃんが
しかも5年の時を経て
そんな事するとは考えられへんかった
文「とりあえずAが狙われとる
Aもやけど照史もみんなも
気いつけるように言うといてくれ
俺もなんか困ったことあったら助けに来るように
しとくからさ」
A「ありがとな、文ちゃん」
そのまま文ちゃんは帰っていった
玄関の扉が閉まった時
照史くんはうちに聞いた
照「A、大吾とは連絡とってるんか？」
A「…ううん」
そう、不思議なことに相棒だったうちらは
解散してからスッパリ連絡を取るのを
やめてしもうた
孤児院から引っ越したことで
大ちゃん家から離れた事もあって
どんどん疎遠になっていった
たぶん最後に会ったのが
解散したあの日やったと思う
話したのも、笑いあったのも
A「ほんとは嫌やったんかなぁ
解散するの」
照「それはないやろ
あいつが1番最初に言ったんやで？」
そうやった、大ちゃんが最初に宣言したんやった
A「1回うち大ちゃんに会ってくるよ
きちんと話してくる」
うちは久しぶりに大ちゃんに会う事に決めた
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作者名：ゆいはん | 作成日時：2017年8月26日 16時
