ぐったり濱ちゃん ページ5
ASide
玄関に走ってうちの目に入ったんは
A「…濱ちゃん！！！」
そう、文ちゃんに抱え込まれて運ばれてきた
濱ちゃんやった
文ちゃんに支えられてはいるけど
ぐったりしとる
文「A、淳太か照史呼んでこい」
A「…へ？」
うまく状況の飲み込めないうちに
文ちゃんが叫んだ
文「はよせえ！！！」
A「はいっ！！！」
うちは急いで淳太くんたちのおる病院に走った
文「…おい、濱田
お前、ええ妹持ったな」
崇「へへっ、せやろ
自慢の妹やで…」
そんな会話がふたりの間でされてたんを
うちは知らんかった
濱ちゃんはちょうど手があいとった
照史くんが診てくれた
神ちゃんも運ばれてきたときは寝とったんやけど
そのあとは一生懸命看病してくれとる
濱ちゃんの世話を神ちゃんに任せて
文ちゃんとうち、照史くんは
うちの部屋にいた
照「濱ちゃんはひどい打撲やった
後遺症になったりするような感じではなさそや」
A「そうなんや…
ほんまなんともなくてよかった…」
照「でも、あれは誰かに殴られた、
しかも素手じゃない何かで殴られたケガやと
そないなふうに思うねんけど…」
A「え…？
でも、もう濱ちゃんも『紫紺会』は解散して
喧嘩なんかしてへんはずや…」
ー紫紺会
それは昔、濱ちゃんが会長を勤めていた
この街でトップクラスに恐れられていた
ヤンキー集団のことやった
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作者名：ゆいはん | 作成日時：2017年8月26日 16時
