黒ずくめの男 ページ3
崇裕Side
崇「まさかこんななくなるなんてな〜」
両手に提げたお酒の入った袋を見つめる
気づけば開店してから次第にお客さんが増えてた
最初は店開けても誰もこーへん日もあって
オーナーのお客さんが気にかけてよう来てくれてて
情けないな、なんて思ってるうちに
どんどんお客さんが増えてくれてた
最近は神ちゃんともバーテンダー増やそかなんて
そんな話もしてるし…
誰がええやろ、そんなこと考えてた時やった
ードンッ、ガシャンッ！！
崇「…うっ」
後頭部にかけて鈍痛が走ったと同時に
俺の持ってた酒の瓶が割れた
振り向くとそこには黒ずくめの男が立っていた
大きめのパーカーのフードを被っていて
その顔はわからへん
ひとつわかったことは
そいつが左手に持っていたのは金属の棒だった
まさしく俺を殴った凶器に違いないと俺は悟った
崇「お前、どこのどいつや…！！」
するとそいつは
？「…Aは」
崇「は？」
俺が聞き返すと俺に近づき胸ぐらを掴んで
ものすごい形相でこう叫んだ
？「Aはどこや！！！！」
ーこいつはいったい誰なんや…？
その時やった
「おい！濱田ッ！！」
聞き覚えのある声がすると
男は一瞬顔を歪めてすごい勢いで
その場を離れていった
声の主は
崇「文ちゃん…」
そう、俺とずっと仲良くしてくれとる文ちゃんこと
文「俺は大量生産型やからちゃうかもしれへん
そない言うとるやろ？」
真剣な顔してこんなこと言ってまう
浜中文一
文「それよりあいつなんなんや？
お前の知り合いなんか？」
崇「わからへん…
わからへんけどAの事聞いてきてん…」
…あれ？
なんだか、ぐるぐるする、
文「おい！濱田！！」
ごめん、文ちゃん、
ちょっとようわからんくなってきたわ…
そこで俺は意識を手放した
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作者名：ゆいはん | 作成日時：2017年8月26日 16時
