人生は素晴らしい ページ18
ASide
手当ても終わったところで
みんなをお店に呼んだ
智「未成年もおるけどとりあえずこれ出しとこか」
そうして出してくれたのは
薄緑のカクテル
大「これは？」
智「カミカゼっていうカクテル
酒言葉は…」
崇「あなたを救う、やな？」
絆創膏だらけの濱ちゃんがにこっと笑った
みんないただきます！って言いながら
飲んでる中で淳太くんが近づいて来て
こう言った
淳「A、これみんなで歌わん？」
淳太くんの持ってきてくれたCDを見て
うちは大賛成した
A「なあ！新しい一歩を踏み出すみんなに
うちらから贈りたい曲があんねん！
聴いてほしいわぁ！」
うちがそう答えると大ちゃんがこう言った
大「カンシシオンの歌声やで！
これは聴かな損や！」
流れてきたメロディーに乗せて
ケガをした濱ちゃん以外の7人でステップを踏む
人生は素晴らしい
誰よりも誇らしい
ひとつひとつ諦めずに躊躇わずにいけ
未来とは七不思議
信じれば叶う夢
僕と 僕と 新しい明日を叫ぼう
みんな数時間前の怖い顔やなかった
顕著に大ちゃんなんて誰よりも楽しんどった
5年前の大ちゃんやった
A「元どおりやな」
大「なにが？」
A「大ちゃん、5年前と同じ顔しとる」
さっきの曲のあとから
照史くんが美声を響かせとって
もはやディスコ状態の店内で
うちは大ちゃんを見つけて話しかけた
大「なあ、A」
A「ん？」
大「さっき5年前の俺となら一緒にいても
ええって、そない言うてくれてたよな？」
A「うん、言うたよ」
大「それやったらさ、
あのよかったらでええんやけど、その…」
A「ん？」
大ちゃんが意を決して何かを言おうとした途端
望「おーーい！！A、これ食べるか？」
うちと大ちゃんの間にのんちゃんが割り込んできた
手には大好物のプリンがあった
A「あ！プリン！！」
望「神ちゃんが向こう行ったらくれるて」
A「ほんなら行ってきまーす」
−−−
望「お、おう、大吾、げ、元気か？」
大「…なんかあった？」
望「へ？！ぜ、ぜんぜーん…」(動揺)
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作者名：ゆいはん | 作成日時：2017年8月26日 16時
