6話 ページ7
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指を刺され
ズカズカと人のクラスに入ってくる
その派手な見た目と大きな声で
教室中の誰もが彼に注目した
「お前の名前聞くの忘れたわ！」
『は？！』
そんなことのために
わざわざこの男はここまで来たのか？
顔しか知らない私を探して？
『1クラスずつ探して来たの？！
一体何クラスあると・・・！？』
「はぁ？一発で当たったから
何クラスあるとか知らねぇし！」
コイツ・・・！
絶対バカだ！
「んなことより、名前！」
呆気に取られていると
隣で小さな声でフジが話しかけてきた
「Aちゃん、大丈夫？
どーゆー関係？」
『あ、あー、うん、大丈夫！
細かいことは明日話すから
フジは部活行って！ね？』
心配そうなフジを無理やり
部活に送り出し
皆の視線の集まる教室に
いても立ってもいられず
キヨの腕を掴み
逃げるように教室を飛び出した
キヨの手をひき、人目の付かない
校舎の片隅へとやって来た
運動不足の私は肩を大きく揺らし
息をする
チラリと横目でキヨを見ると
少しも息を乱さず
不思議そうにこちらを見ていた
「こんな校舎裏に連れ込んで
案外、積極的なんだな」
『あんたが目立ちすぎるからでしょ！』
ニヤニヤと楽しげに私を見下すキヨは
少しも悪気のなさそうな口調で煽ってくる
その姿にカチンときて睨みつければ
ぐっと顔を近づけ真顔になる
「それで？名前は？」
彼にとってはそちらの方が重要らしく
さっきからこの話題ばかり
ばかの一つ覚えのように
そればかり聞いてくるキヨに呆れ
１つ大きなため息をついた
『・・・A』
「・・・ふーん、
じゃ、A！帰るか！」
『は？』
何の脈絡もない事を言われ
逆に腕を掴まれ引っ張られる
『ちょ、ちょっと待って！
なんであんたなんかと！？』
「まだなんか学校に用あんの？」
『・・・いや、ないけど』
「じゃ、行くか」
再びスタスタと歩き始める
有無を言わさぬその威圧感に
ズルズルと引きずられるように
キヨの後ろをついて行くしかなかった
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しおみ(プロフ) - あっとろさん» コメントありがとうございます！更新遅めですが頑張って行きたいと思います！ (2017年12月15日 15時) (
レス) id: 1b48ac35b1 (このIDを非表示/違反報告)
あっとろ - おもしろい！更新頑張ってください！ (2017年12月10日 0時) (レス) id: 61fa521ea8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおみ | 作成日時：2017年12月7日 0時
