20話 ページ21
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テスト期間とはあっという間で
なんの緊張感もなく過ぎ去って行った
相変わらず成績は良くもなく悪くもなく、
前の席のフジはテストが返ってくるたびに
喜んだり青くなったりしていた
忙しなく過ぎ去っていく日々に忘れていたが
あれからキヨからの連絡もなく
私の中でキヨとの時間は止まったままだ
ホッと一息つくと思い出すあの意地悪な笑顔
ぼぉーっとしているとフジがこちらに顔を向ける
「そう言えば」
『うん・・・？』
「Aちゃんはキヨから勉強教えてもらった？」
『・・・・え？』
どうしてキヨなんかに・・・
当たり前のように言うフジを不思議に思い
首を傾げた
「・・・この前も思ったけど
まさかAちゃん、
キヨの事なんにも知らないの？」
『なんにもって・・・！
ちょ、ちょっとくらい知ってるよ！』
意地悪だけど優しいとことか・・・
笑った顔がかわいいとか・・・
ちょっと強引なとことか・・・
「いや、内面的な問題じゃなくて・・・」
呆れたように言うフジにムッとした顔をした
『じゃ、じゃぁフジは何を知ってるって言うの？！』
「Aちゃんさぁ、ちょっと落ち着いて
食堂の前にテストの順位
張り出されてるから見ておいでよ」
テストの順位は上位100名しか載らない
そんなの見ても私の名前なんてないのに
フジは何を言っているのだろう、
ほらほらと背中を押され教室を追い出された
仕方なく食堂まで足を運んだ
食堂に着くと
数名の生徒達が順位表を前に話し込んでいた
こんなものは自分と関係ないと分かっているから
1度だって見にきたことがない
もし自分が書かれているとしたらきっと下の方
私は下から順に名前を確認していった
『・・・・・・』
しばらく確認したが自分の名前なんてない
フジのヤツ・・・
段々とフジの嫌がらせだったのではと思い
腹が立ってきた
遥々こんな遠い食堂まで来たのに、、
『・・・・・え』
私は最後まで順位を確認して気付いた
その中に見知った名前があることを
『・・・キ、ヨ？』
8教科の合計点数798点・・・？！
総合1位？？！
まさかあの軽そうなちゃらんぽらんが・・・？！
まさに絶句
開いた口が塞がらないとはこの事だ
私は思わず前にいた生徒に聞いた
『あ、あの、この1位の人って
どこのクラスか分かります？』
「え？普通に特進だけど？」
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しおみ(プロフ) - あっとろさん» コメントありがとうございます！更新遅めですが頑張って行きたいと思います！ (2017年12月15日 15時) (
レス) id: 1b48ac35b1 (このIDを非表示/違反報告)
あっとろ - おもしろい！更新頑張ってください！ (2017年12月10日 0時) (レス) id: 61fa521ea8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおみ | 作成日時：2017年12月7日 0時
