百三八の感情 ページ23
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「んー、お二人さーん」
もっと俺を楽しませてよー、
、とそんな子供じみたことを言う鬼
何度も何度も技を切り出すが、
流石、上弦の弐と言うべきか…
強い…。
何とか刀を頸に当てたとしても、
すぐに技を切り出され、上手く頸を斬れない
しのぶに、
鬼、童磨の扇から舞い散らす"粉氷り"を吸うな、
と言われたが、
「…っふぅ…」
「おやおや、肺胞が壊死し始めてるのかなあ?辛くない?Aちゃん。とっとと俺に喰われて楽になろうよ。大丈夫、しのぶちゃんもちゃんと喰べてあげるから、二人とも一緒に俺の中で生きられるよ!」
「…早く倒して、喋らせないようにしたいですね」
そんなこと言うしのぶに、
フッ…、と笑ったあと、私は刀を構えた
「んー、往生際が悪いなあ…」
そう童磨が言い終わったと同時に、
私は地面を蹴った
「皨の呼吸、漆ノ型
刀を振り上げて、
童磨の頸近くを斬りつけた
斬りつけてすぐに、
次の呼吸を切り出そうとした瞬間、
______バシュ…ッッ
「っ"……!?」
「星埜谷さん…ッ!!!」
腹部辺りを斬られ、
ドタッ…と床に膝をつけてしまう
血が溢れ出す腹を手で抑えれば、
激痛が走った
「(…うッ…、大丈夫だ…、傷は浅い…ッ、呼吸で止めろ…止めろ…)」
幸いにも傷は浅く、
すぐに止血できる程度の傷だった
「はぁ〜、いい香りだぁ…」
その童磨の声と共に、
自分の背中が凍てつく
ゆっくりと立ち上がって、
童磨の方へと振り返れば、
案の定、童磨は妖しく笑っていた
すぐさま身動きを取ろうとするが、
シュルシュルッ…、と、
私の足に氷の蔦が絡みつき、身動きを取らせないようにする
それは、しのぶも同じようだった
「わあ、これでやっと喰べられるよ!大人しくしてね、痛くしないよう吸収するからさ」
そう言って、童磨はゆっくりと近づいてくる
足に絡みつく蔦を、
力づくで壊そうとする
ピキピキッ…、と亀裂が入るが、
「大丈夫だよ、Aちゃん」
大きな影が、
私を覆いつくそうとしていた
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______ドンッッ…
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いちご飴 - とっても面白いお話ですね!更新がんばってください!応援してます! (2020年6月5日 1時) (レス) id: 277b9199de (このIDを非表示/違反報告)
琴 - とても面白くていっきにすべて読んでしまいました! 更新頑張ってください!! 楽しみにしています! (2020年5月20日 20時) (レス) id: bdd41f57a7 (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - 久しぶりの更新とても嬉しいです!!! 今か今かと心待ちにしておりました!! これからもずっと応援させて頂きます!! (2020年4月17日 18時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
雪もち - とても面白く拝見させて頂きました!更新楽しみにしています! (2020年3月31日 13時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
かかす(プロフ) - それぞれのキャラの性格がしっかり掴めていてすごいと思いました!応援してます (2020年3月24日 23時) (レス) id: cb1c312403 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:牡丹 | 作成日時:2020年3月4日 10時