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50 贈物 ページ4

A視点

今、私には師範に秘密にしている事がある。

1つ目は皆さんご存知入隊理由。
上弦の2人に会いたいから、何て言えるか。

2つ目は鬼を連れた隊士について。
最終戦別の時の赫灼さん。
鬼の気配が付着していた。
それもかなり長い間一緒にいたであろう、
染みついていた。

まあ私は人を喰っていようが喰っていまいが
どうでもいいんだけど。

師範はその辺厳しそうだから見て見ぬ振りを。
…どうでもいいんだけど。

「すみませ〜ん?もしも〜し?誰かいますか?」

…胡蝶さん。

自分の部屋から抜け、
隊服と羽織りを揺らしながら廊下を歩く。
あ、羽織りはちゃんと自分(というか童磨)のだよ。

『はい、胡蝶さん、と、カナヲ。
 今師範は任務ですが何の御用でしょうか?』

なんか…3人で薄っぺらい笑みを浮かべて。
変な気持ちだなぁ。

「いえ、Aにプレゼントがあるんです。」

?ぷれぜんと?嗚呼、贈り物のことね。

「カナヲの隊服が短かったので…
 ブーツを買ったんです。お揃いですよ?
 Aさん、その隊服は燃やしますか?」

『結構です、動きやすいですし。』

私はすっかり此れを気に入ったので。
ヒラヒラしていて綺麗だし。
まあ、色々見えそうだし際どいけど。

『あ、中入りますか?』

師範が知ってる女の人なら入れてもいいと言われた。
あと、ギリギリ時透君。

…女の子に近いのか?

「有り難うございます。」

いつもの食卓まで案内し、お茶とお煎餅をだす。

すると胡蝶さんが例のブーツを出して渡してくれた。

例えるなら時間が経ったような血の色に、
黒い紐が結われている。
何とも鮮やかで、かつ大人しい色合いだ。

西洋のお酒…ワインのよう。

「カナヲがAには血が似合う、
 と言って選びました。」

血が似合う、か。
まぁ確かに帰り血に染まってること、多いけどな。

「帰ったァ、って胡蝶?」

『師範、お帰りなさいませ。
 随分と早かったですね。』

流石柱、というところ。
辺りを見て察した師範。

暫くして会話に参加してくれた。

「そういえば、Aさん。
 貴方は上弦の弍と参について覚えていますか?」

“両親を殺した”とはいわないんだ。

『ああ、それはもう
 鮮明に記憶に刻まれております。』

同胞の血に染まった姿が何度も儚げで、
美しく本能的に惹かれてしまう程でした。
と、脳内で付け足す。

「…前にも話したかも知れませんが、
 私の姉も殺しました。」

…へー。だから何だ?

「だからーーー」

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実弥 - 更新ファイト! (2021年1月7日 19時) (レス) id: be651dffc3 (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 面白いです。これからも、頑張ってください!応援してます。続きが楽しみです!首を長くして待ってます! (2020年8月18日 17時) (レス) id: 5790125387 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - コノハさん» 閲覧有難う御座います!頑張ります。 (2020年8月10日 19時) (レス) id: 869122460a (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - はやくどうまさんとあかざにあってみたいです。 (2020年8月9日 15時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - みすずさん» コメント、有難うございます!今日から更新再開していきます、宜しくお願い致します! (2020年8月7日 2時) (レス) id: 869122460a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:覇戮。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hal0-0/  
作成日時:2020年5月20日 12時

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