56 御話 ページ10
A視点
「扇子。」
『持ちました。』
「靴。」
『ブーツを履いております。』
「短刀。」
『それ言うの2回目ですが…？』
初任務。
最終選別と同じように、
私は玄関先で師範にとめられている。
わたしを何だとお思いでしょう…
「羽織り。」
『文字も見ての通り…』
そう。
昨日師範にお願いして羽織の内側、
普段は見えないが「殺」、
の文字を墨で刻んでもらった。
童磨の羽織りに裏に師範の「殺」…
贅沢だな、なんか。
「おしィ…行ってこい。
死んだら許さねェ。」
別に…
『初任務、行って参ります。』
一言残して走り去る。
初任務で死ぬ…あり得ない。
前にやり残したことができたっぽい。私。
とは言っても
適当に生きていることにはなんら変わらないのだが。
『…令。方角あってる？』
「嗚呼、間違イナイ。」
歩いて歩いて歩いて。
ただひたすらに歩いて。
遠かったけど昼位には到着した。
独特の匂いがする少し古びた屋敷。
半開きの玄関。転がる潰れかけの死体。
それを踏み、耳を澄ました。
ﾎﾟﾝｯ…
ﾎﾟﾝｯ
聞こえ響くは鼓の音。
いつかのように死体からおり、精神統一。
…屋敷内から幾つかの気配。
人…恐らく隊士３人含め6人と鬼が３…4？
３つは中から、
残りの一つは外は置いてある
あそこの箱の中から気配がする。
確かに鬼の気配だと言うのに…
透き通るような優しい気配。
同時に人を食ってそうもない、弱い気配。
あ…何処となく解っちゃったかも。
最終選別の時の、師範の弟さん…不死川玄弥さんの
腕を折った鬼を連れた隊士がいるのか…
どことなく似ているような人の気配が
中から流れ出ている。
面白い2人…いや、1人と1鬼ってところか。
「A？中、行カナイノカ？」
『嗚呼…行ってきます。
後、木の影にある
あの箱見といてくれる？』
「分カッタ…気ヲツケロ。」
ふふ…そこの鬼、まっててねー？
帰ったらいっっっっぱい、
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実弥 - 更新ファイト！ (2021年1月7日 19時) (
レス) id: be651dffc3 (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 面白いです。これからも、頑張ってください！応援してます。続きが楽しみです！首を長くして待ってます！ (2020年8月18日 17時) (レス) id: 5790125387 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - コノハさん» 閲覧有難う御座います！頑張ります。 (2020年8月10日 19時) (レス) id: 869122460a (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - はやくどうまさんとあかざにあってみたいです。 (2020年8月9日 15時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - みすずさん» コメント、有難うございます！今日から更新再開していきます、宜しくお願い致します！ (2020年8月7日 2時) (レス) id: 869122460a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：覇戮。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hal0-0/
作成日時：2020年5月20日 12時
