今宵、鮮血ニ染メテ。【鬼滅の刃】

39 贔屓 ページ43

A視点

運良くだれも見ていなかったが…

口内に流し込まれてくる生暖かいもの。
それがお酒だと気付いた時には、
もう私の頭はすでに機能を停止していた。

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『んぅ…。』

あれ？ここは何処だろう？

やっと見慣れた部屋の布団で、私は目を覚ました。
頭がガンガンして痛い。

…確か昨日、柱合会議の後宇随さんの家に行って…
ダメだ、思い出せない。

私はお酒にクソ程弱かったようだ。

…起きるか。

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実弥視点

ってェ。二日酔いだァ。

つーか、記憶が…確か、
行って飲んで…あ。

やべ、やらかした。ナニとは言わないが。

覚えてるか？Aは。

今…昼過ぎか？

重い体を起こしAの部屋へ。
襖を開けるとそこには。
居なかった。

となると？台所か？

駆けつけると、
居なかったが置き手紙が置いてあった。

「食材買ってきます。」

てめ、起こせば俺も行ったのによ。
なんちゅーいらん気遣いだ。

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獪岳視点

チッ、意味がわからない。

先生は何故壱ノ型しか使えねぇあいつを贔屓すんだ？
俺の方が…

ドンッ！

カスについて考えてたら誰かにぶつかった。
こいつちっこいな。痛くはねぇ。

『すみません、怪我はないですか？』

「あ？あ、ねぇが。」

顔を上げられたはいいが…スッゲー整ってる。
顔半分は前髪で見えないが。

『あれ？貴方…鬼殺隊の方ですか？』

隊服で判断したのだろう。

「嗚呼、ちび、手前ぇは？」

『すみません、私、風柱の継子の
　狂無 Aと申します。』

風柱？…はっ。まじかよ？このチンチクリンが？

「ゴミみたいな嘘つくんじゃねぇよカス。」

1時間後の俺が考えれば…とんでもない発言だ。

『じゃあ、勝負します？
　貴方の日輪刀を私が奪えれば勝ち。』

隊服や日輪刀を知っているあたり、
関係者なのは間違い無いであろう。

「嗚呼、いいぜ。開始な？」

俺が言い終わるか終わらないか、
A…は、刀を抜いた。

…気にも留めなかったが…気配がしない。
これじゃそのまんま逃走されてもわかんねぇ。

『どうですか？信用しますか？』

いつの間にか正面にいた。

巫山戯んな、せこいんだよクズ。

威圧感に押され、口を紡ぐ。

Aは剣を見て言った。

『刀身黄色…雷…桑島さんのところですか？』

なんで知ってやがる…

一旦話してみることにした。

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