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27 霞凪 ページ30

A視点

「Aに、霞の呼吸をおぼえてほしいんだ。」

「(時透がそう言うのなら俺だって)
 凪を(Aに使って欲しい)。」

はあ。

私は別にいいんだけども、師範次第。…特に凪は。

皆さんに呼吸を見せてもらったから
その辺は大体わかる。

「だとよォ?」

『師範の許可が下りるのなら。』

師範が快く了承してくれるとは。

「じゃあ、風の呼吸、
 覚えられたら何時でもきてね。」

『うん。』

風、霞、水(凪)。
三つの呼吸を使えるようになれば良いのか。
難しいでしょ。

「失礼する。」

「…誰だっけ、君。
 まぁいいや、A、またね。」

名前を忘れられた挙句、まぁいいや、って…
冨岡さん…

『有り難うございました。』

玄関で見送っていると師範が肩を持った。

「鍛錬再開だァ。」

ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーー、
『全集中…風の呼吸 玖ノ型… 韋駄天台風。』

「すげェ…取得完了だァ。」

極めて異例らしいが、
師範の風の呼吸にはまだ程遠いものの
一応形だけ取得した。

「A、お疲れ。よくやったァ。」

くしゃっとしたこの笑顔が好き。
頭を雑に撫でられるのも落ち着く。

「じゃあ、明日辺りから時透の屋敷、行くかァ?」

『はい。』

急すぎないか?

「鎹鴉で連絡しとくわァ。
 今日は後は自主練なァ。」

風の呼吸は、他の呼吸とは違い
実際に風が出る。

だから、体の小さい私には負担がかかる。

負担を軽減する為には…

『全集中…、風の呼吸、参ノ型…晴嵐風樹。』

頭の中で立てた式がすんなり=に繋がる快感。
それに溺れられれば、時間なんてすぐ経った。

夕食には、師範が夕飯にオニギリを握ってくれた。
2人で縁側で食べることになった。

今は8月といえど、流石に夜は多少冷える。

大切な羽織りを肩にかけ約束の場所へ。

年中無休で隊服の前あけてる…というか、
そもそもボタンないけど寒くないのかな?

「茶ァ持ってきたぞォ。」

『有り難う御座います。』

師範が来るまで立っていたが、
同じ様に足を縁側から垂らした。

食べ始め、始めの方こそ雑談に花を咲かせたものの
だんだん両者口を一の字に結び始めた。

この際、聞いてみたい事がある。

『師範、私に隠してる事ないですか?』

…そう、家族のこと。

初めて会った時から分かってはいた。
無理に掘り起こすのは良くないがやはり気になる。

「話してやんよォ。」

師範は、夜を仰ぎ呟いた。

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名無しのダレカ - 覇戮。さん» 言ってる!フツーに言ってる!でも見てて楽しいからなんでもあり! (2020年6月10日 17時) (レス) id: 51c86cb065 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - 名無しのダレカさん» 閲覧感謝です!伊黒さん…難しかったんですけど、彼女に依存してそうなので笑(ネタが…切れたとか言えない) (2020年6月10日 12時) (レス) id: c554519ff6 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのダレカ - 順位獲得記念の『自害します』で「え?」ってなりました。(ちなみに涙目) (2020年6月9日 21時) (レス) id: 51c86cb065 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮 - 神崎さん» すみません、続編は今日の夜投稿します。宜しくお願いします。 (2020年5月28日 4時) (レス) id: c554519ff6 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 続編のパスワードって教えてもらうことはできませんか?できれば教えてほしいです! (2020年5月28日 0時) (レス) id: bf878b2d72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:覇戮。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hal0-0/  
作成日時:2020年4月24日 20時

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