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14 自室 ページ14

A視点

今日目が覚めたのは、蝶屋敷の寝台の上。
当たり前のことながらいつもより、調子がいい。

まぁ、生きてることは嫌でも実感するけど。

私の病室は、1人部屋。
特例だから、みたいな感じで入れられた。

地に足をつけ廊下へ向かう。

すると胡蝶さんと誰かが話しているのが見えた。
あれは確か昨日の柱合会議の時の…

スタスタっと背後へ寄ると、流石に気づいたのか。

「えっと確か君は…Aだったよね?」

名前に微かに反応してしまう。

「時透さん…覚えてるんですか?」

胡蝶さん、失礼じゃないですか?色々。
私は良いんですけど。

「なんか…Aのことは覚えてるんだ。
 あ、僕は時透無一郎。
 なんでもすぐ忘れるんだけど…
 君のことは覚えてる。宜しくね。」

『宜しくお願いします。』

別に、嬉しくなんてなかった。
期待されても、どうせ最後は失望されて終わり。

でも…、本音を言えば悲しくもなかった。

寧ろ…だなんて、やめろ。くだらない妄想をするな。

「じゃあ、また後でね。A。」

いつも通りの思考を巡らせていると、いつの間にか、時透さんは私が来た方の廊下へ消えて行った。

にしても…

『胡蝶さん、「また後で」、
 とはどういうことですか??』

「あら、昨日の会議に出ていた人達が
 貴女に会いに来るんですよ?」

『そうですか。』

あの人達…なんか煩いんだよな。
静かにして欲しい。

私は昨日のうちに、蝶屋敷に住む方々とは
だいぶ仲良くなった。

1番仲がいいのはカナヲ。
私の2つ年上ので、継子?と言うものをやっている。

分かり合えるというか…
カナヲはいつもコインでものを決めてるんだけど、
私とは自分の意思で話してくれる。

お互い、口数が極端に少ないから
一緒にいて楽なのだろう。

自室…と読んでも良いのか。

広いだけの病室を見回す。
殺風景なここは、何処か私の心の内と似ている。
からっぽ、色がない。それでいて落ち着かない。

それは今までの生活故なのか。

私が誰も信用出来ないからなのか。

人間が嫌いだからなのか。

寝台に身を委ね、重くもない瞼を閉じる。

結局昼前、
馬鹿馬鹿しいが私は久しぶりの昼寝をした。

15 信用→←13 会議



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名無しのダレカ - 覇戮。さん» 言ってる!フツーに言ってる!でも見てて楽しいからなんでもあり! (2020年6月10日 17時) (レス) id: 51c86cb065 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - 名無しのダレカさん» 閲覧感謝です!伊黒さん…難しかったんですけど、彼女に依存してそうなので笑(ネタが…切れたとか言えない) (2020年6月10日 12時) (レス) id: c554519ff6 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのダレカ - 順位獲得記念の『自害します』で「え?」ってなりました。(ちなみに涙目) (2020年6月9日 21時) (レス) id: 51c86cb065 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮 - 神崎さん» すみません、続編は今日の夜投稿します。宜しくお願いします。 (2020年5月28日 4時) (レス) id: c554519ff6 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - 続編のパスワードって教えてもらうことはできませんか?できれば教えてほしいです! (2020年5月28日 0時) (レス) id: bf878b2d72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:覇戮。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hal0-0/  
作成日時:2020年4月24日 20時

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