P!nk Anthurium II (ページ11)

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『あー、皆さんコンサート楽しんでますか??』

そう、私が日本語で呼びかければ楽しんでるよ〜と、元気よく返事をしてくれるファンの皆さん。

自然に笑みがこぼれる。

『えっとー、私何話そうかずっと悩んでて少し重くなってしまうかもしれないんですけど、聞いてもらいたくて』

『実は私、一時本当にこのグループを脱退しようか悩んだ時があったんです』

そう言えば、当たりが一気にどよめき始めて会場が重い空気に包まれたのが感じられる。

しかし、そんなのお構い無しにまた私はコメントを続ける。

『これは誰にも話してなくて、初めてここで話すんですけど…。当時の私は何と言うか、メンタルが弱くて色んなトラブルに巻き込まれた時に中々立ち直れなくて』

『そんな自分に嫌気が差して、本当に脱退しようか毎日のように心の中で葛藤してたんですよ』

『ても、そんなある日。メンバーが私がおかしい事に気づいたのかな笑理由は聞かずに凄く気にかけてくれて…』

『あと、ファンの皆さんの暖かい声が私の元まで沢山届いたりもして』

『そこで、まだ私アイドル辞めたくないなってなったんですよ』

『で結局何が言いたかったかっていうとあの日私を沢山気にかけてくれたメンバーにも感謝してるし、今もこうやって応援してくれてるファンの方々にも感謝してて……』

そう、会場を見渡しながらコメントを続けていたら知らぬ間に、目から涙が出てくるのを感じる。

耐えきれず、涙を袖で拭えば隣でチソンが大泣きしているのが見える。

翻訳してもらって話の内容分かっちゃったのかな…。

周りのメンバーも涙目で、また泣きそうになるのをグッと堪える。

『そして、いつもリーダーとしてカッコイイ姿を見せてくれるマクオッパ、私のことを考えてくれる厳しいけど優しいロンジュンオッパ、困った時いつも助けてくれるジェノオッパ』

『沢山可愛がってくれるジェミンオッパに、いざとなったら凄く頼りになるヘチャンオッパ、気持ちをよく分かってくれる良き理解者のロロに、面倒臭いことにも付き合ってくれるチソン』

『こんな最高なメンバーとファンに囲まれて私は幸せですこれからもよろしくお願いします!!』

そう、最後まで伝えたいことを伝えきって頭を勢いよく下げれば、拍手がわき起こる。

と同時に私を囲んで全員が抱き締めてくれたその瞬間は、何とも暖かかった。

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