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Aside
翌朝、目が覚めると私は誰かの上に寝転がっていた。
皺だらけになったスーツ、折れ曲がったネクタイ。
涙の跡がくっきりと残ったワイシャツ。
ジェイムズさんは私を抱えたまま一緒にソファーで眠っていた。
彼の眼鏡がずり落ち、今にも外れてしまいそうだった。
ガラスは落ちると割れてしまうから。
私は彼を起こさないよう、ゆっくりと手を動かす。
慎重に眼鏡を取り上げフレームをたたみ、腕を伸ばしてテーブルの上に置く。
時計の針はまだ5時前を指していた。
もう少しだけここで眠っていたい。
この温もりに触れていたい。
微睡みの中で私は無意識のうちに、頬を擦り寄せていた。
次に目を覚ました時、もう温もりはそばにいなかった。
代わりに肩には毛布がかけられている。
台所からふわりと美味しそうな匂いと、パンが焼ける音が聞こえる。
のそりと起き上がった私に、スーツ姿のままエプロンを身につけたジェイムズさんが元気な声で言った。
ジェ「おはよう、よく眠れたかい」
『はい、おかげさまで』
ジェ「今日仕事が休みなんだ。だから昨日より手が込んだ朝ごはんを作ってみようと思ってね。一緒に食べるかい？」
『食べます！一緒に、食べます』
思い切って言ってみたが、いつもよりも少し大きな声が出てしまった。
なんだか恥ずかしくなってきゅっと口を結ぶと、ジェイムズさんは豪快に笑った。
食卓に並んだ朝食は彼の言っていた通り、昨日とは見違えるほどの献立だった。
焼かれた丸いパンに乗せられた、ベーコンとポーチドエッグ、それにいい香りのする黄色いソース。
初めて見る料理だった。
私が物珍しそうに見ていたのに気づいたジェイムズさんが説明してくれる。
ジェ「エッグベネディクトという料理なんだ。ニューヨーク発祥の料理だよ。私も初めて作ったから味の保証はできない」
笑いながら彼はそう言っていたが、食べてみるとそれはそれは美味しかった。
また作って欲しいと思ったし、
もし機会があれば、
私が作ってみたいとも思った。
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greenthemumkiku(プロフ) - すごく...すきです、、更新、待ってます、、！！！！はよ赤井さん出てくれぁえええ、！！ (2022年3月27日 23時) (
レス) @page29 id: c57106f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - 稲荷さん» ありがとうございます！まだまだ書き始めたばかりですが、できる限り更新できるよう頑張ります！ (2022年2月17日 21時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
稲荷(プロフ) - 続き楽しみです！ (2022年2月17日 21時) (レス) @page10 id: d01056f976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白ウサギ | 作成日時：2022年2月15日 20時
