〔 銀魂 〕シェアハウス、はじめます

Ep.20 ページ20

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｢ なんで言ってくれなかったんですか！｣
｢ 聞かれてないから ｣



間髪入れずハモる2人の声。
驚きのあまり立ち上がってしまった私との間に流れる温度差は計り知れない。



｢ この面見たことねぇのか？よくメディアに取り上げられてんだろ 」
｢ 小さい頃からテレビとかあんまり見なかったし...｣



高杉グループと言えば国内外に支部を持つ外資系大手企業。



｢ あんな企業のトップがこのキス魔... ｣

｢ おい、声に出てるぞ ｣



総悟君の指摘も構わず開いた口が閉じない。

その人を見つめ呆然とする私は、頭に乗っかるそれに目が行き我に返る。



｢ すみません！社長にお遊戯会用の王冠なんて被せちゃって...って私大丈夫なんですか？SPみたいな何かそう言う人に狙撃とかされるんじゃ... ｣

｢ 別にいい。お前とは取締役として出会ったわけじゃない ｣



あたふたと慌てる私に頬杖を付いて話す高杉さん。
相変わらず飄々としているけど、これはきっと彼なりの気遣い。

不器用すぎるその人に頬を緩ませ




｢ なんだか見直しちゃいました。高杉さんみたいなタイプ、あまり出会ったことないので誤解してました ｣


｢ キスだけであんなに取り乱す奴は俺も初めてだ ｣




前言撤回。
やはり私の感覚は間違っていなかった。


悪気の無い涼しい顔。
再び殴りたい衝動を抑え、込み上げる感情から震え出た相槌が涼しい風に乗る。




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