お祭り〔 桂小太郎 〕 ページ31
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「 すごい .. 人が沢山 」
様々な屋台に明かりが灯り、
暗闇の中、幻想的な一本の道が私達を待ち構えていた。
「 江戸1番の大きな祭り事だからな 」
隣を見上げれば、
端正な顔立ちは生真面目な性格を表していて
「 何か気になる催し物でもあるんですか？ 」
お付き合いを始めてもう半年。
小太郎さんの職業柄、正式なデートなど今までなかった
そんな中、誘われ待ちに待った今日
「 見せたいものがあってな 」
そう呟くのが合図のように大きな音がどこからか聞こえる
目で促され、空を見あげれば
「 わぁ 、綺麗 .. 」
見惚れるほどの鮮やかな華が空に浮かび
周りの観客からも歓声が上がっていた
「 見せたいものってこれですか ? 」
浮き上がったままの私とは反対に、
静かに口元を緩め、空を一直線に見上げるその人は
絵から飛び出したかのような美しさで。
「 あぁ 、」
「 ずっと2人で見たいと思っていた 」
登る花火の音とともに
私の鼓動も加速しているのがわかる
涼しい風が撫でる頬は、冷めない熱を持っていて。
悟られまいと再び夜空を見上げた
近いのに触れることの無いその距離に
もどかしさを感じながらも。
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.
.
「 今日はありがとうございました 」
お祭り会場から離れたここは、
川のせせらぎが静かに流れ、下駄の音だけが心地よく響いている
「 こんな遅くまですまなかった 」
「 家まで送り届けよう 」
そう短く返し、今日の感想を楽しげに話す背中。
「 ..ゆき殿？ 」
揺れるその袖口をそっと引っ張った
「 まだ .. 帰りたくないです ...」
「 小太郎さんと ..もっと一緒にいたい... 」
消え入りそうに呟く言葉
驚いたように見詰めるその人の視線
困らせてしまった。
それでも..
「 ご、ごめんなさい！私ったら急に変な__」
「 まったく君は 、困ったものだ 」
慌てる私の視界は突然と暗くなり
ふわりと香る愛しい人の匂いで、あぁ..抱きしめられているんだなと実感する
「 俺がどれだけ君を求めているかも知らないで 」
見上げれば、吸い込まれそうなその瞳が私を見詰める
「 ゆき殿 」
「 誘ったのはそちらだからな 」
優しく引き寄せられる腰
初めて触れる唇は、甘く溶けてしまいそう
抱き締められた温もりに、そっと目を閉じながら
- お祭り 〔 桂小太郎の場合 〕END -
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いんぬもぬっこも好き - 銀さんの〈前世の恋〉感動……控えめに言って泣きました…作者さん大好き… (2022年9月3日 21時) (
レス) @page26 id: 529ebb08c2 (このIDを非表示/違反報告)
Taku(プロフ) - ちょっと！ヅラ（ヅラじゃない、桂だ）ヅラよ！（ヅラじゃない、桂だ）ちょっと夢主ちゃんそこ変わって！300円あげるから！！ (2020年4月29日 0時) (レス) id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - とりあえず大好きです。 (2019年8月16日 22時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ - 新八の話しが見てみたいです。激甘？そんな感じでお願いします！これからも応援してます (2019年5月25日 20時) (レス) id: cd19b8b7b7 (このIDを非表示/違反報告)
山崎照葉(プロフ) - 山崎の嫉妬なんかどうかなぁ……((ﾁﾗｯ ……書いてほしいです！！ (2019年4月15日 18時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2017年8月7日 13時
