十三話 何者？ ページ13
踊る場所へ着き、向かい合ったところで私はギョッとした。私をダンスに誘ったその見知らぬ人は、なんとも整った顔立ちをしていたのだ。
「ボクの顔になにかついてます？」
「あ、いえ……さっきは暗くてわかりませんでしたが、ここら辺では見ない方だなと思いまして」
「ああ。領地内ではあるけれど、だいぶ離れたところに住んでいるんです。いつもは訳あって他の領地のお祭りに出ているんですが、今年はここのに出てみよう、と」
「そうだったんですか」
道理で知らないはずだ。こんな美形がいるんならこの地の女性たちは放っておかないだろう。今だって周囲の女性たちの視線が痛い。
そうして曲が始まり、私たちは踊り出した。
「ダンス、すごくお上手ですね」
「そうですか？あまり踊り慣れていないので少し不安だったのですが」
「全然！こんなに踊りやすい方、初めてです」
素直に伝えれば、『ありがとうございます』と彼ははにかんだ。こういう時、美形に慣れていてよかったとつくづく思う。
しかし、本当に踊りやすい。細身な身体は思ったより力強く、それでいて細かいステップも器用にこなしている。美形かつダンスも上手いとは、この人はいったい何者なのだろう。
ダンスが終わりに近づいた時、彼がふと口を開いた。
「そろそろ、曲も終わりますね。急な申し出にも関わらず、踊ってくださってありがとうございました」
「いえ、こちらこそ。初めてこんなに楽しく踊れました。ありがとうございます」
そう、お礼を言えば彼はニッコリ笑って言った。
「ボクも初めてでした。あなたとこうして踊れるなんてね、ソフィア」
「え、なんで名前、知って……」
「さあ、どうしてでしょう」
彼の返答の後に、ちょうど曲が終わった。彼はそっと深い青色の花を私の胸ポケットに挿す。困惑している私を他所に、彼は私の額に唇を当てた。
「えっ」
「そんなにビックリするなって。まあ、答えはあいつに聞いてくれ」
身体の向きを変えられて、背中を押される。その先には思ってもみない人が立っていた。
「グレン、さん……？」
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お芋(プロフ) - しぇるふぃあ。((芦原晴))さん» わー！！再びコメントありがとうございます……！！そうなんです。彼は不器用なんで……ほんと！！(言葉にならない)そして、そうです！私自身彼らが大好きなのでもう少しだけ、騒がしい彼らの様子を書けたらな〜と思っております！お楽しみに！ (2020年2月27日 23時) (
レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。((芦原晴))(プロフ) - 本編は…ということは番外編や後日談が更新されるという解釈で合っていますか？楽しみすぎます…！！ (2020年2月27日 23時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。((芦原晴))(プロフ) - タイトル回収されてドキドキしました…ソフィアちゃんの告白が成功して思わず「やったー！」と喜んでしまいました( ´∀｀)やっぱり両片想いだったんですね！一緒に働き続けたいがためにちょっと面倒くさくなってしまうグレンさんかわいくて大好きです！(続きます (2020年2月27日 23時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
お芋(プロフ) - わさん» コメント、感想ありがとうございます！本編は完結しましたが、もう少しだけ続くので楽しんでいただけると幸いです(*^^*) (2020年2月27日 22時) (レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
わ - 早く続きがみたいです！！すごく楽しみにしています！ (2020年2月27日 3時) (レス) id: 6d2dda4d98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お芋 | 作成日時：2020年1月14日 21時
