四話 縮まない距離 ページ4
裏の協力が始まってから数週間が経ち、二つのパーティー参加も終えて私は悶々と考え込んでいた。
グレンさんと過ごす時間が増えて最初は嬉しかった。笑い合うような会話はないけれど、彼の話を聞くのは楽しいし、いっしょにいると安心できる……のだが。
(仲良くなっている気が全然しない……！)
そう。私たちの仲が進展している気がしないのだ。元々彼はあまりおしゃべりな方ではないと思うが、加えて表情も乏しいので以前とあまり変わっていないと感じる。
この協力が始まる前に、仲良くなれたらどんな感じだろうかと想像したことはある。その時も『仲の良い相手とのグレンさん』が全く想像できなかった。実際そうなるようにはたらきかければ変わるだろうと思っていたけど、変わらない。
(ひょっとして、私、相手にされてない？！)
最近はそんなことばかり考える。彼にとって、私は使用人としてもまだまだだし、歳下だし、十歳のアルバート様と仲はいいしで同等の大人として見られてない可能性は十分にある。
エマさんくらいしっかりしていれば、ちゃんと見てもらえたのだろうか。エマさんのように……。
ネガティブ思考でそんなことを考えていると、ひとつの可能性に気づいてしまう。
(二人は幼なじみだから、エマさんはそうでなくても、もしかしたらグレンさんはエマさんのことを……)
そう考え出したら止まらない。私は自分の気持ちだけ優先して、グレンさんの気持ちを何も考えていなかった。もしあの人に密かな想い人がいたとしたらいっしょにいようとしてる私は邪魔者じゃないか。
そんな考えが消えないまま時間が流れていき、暑い夏の終わりが近づいていた。
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お芋(プロフ) - しぇるふぃあ。((芦原晴))さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、大変嬉しいです！嬉しすぎて小躍りしてしまいました……本当にありがとうございます！これからも更新頑張ります！ (2019年11月25日 23時) (
レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。((芦原晴))(プロフ) - 初コメ失礼します、続編おめでとうございます！臨場感あふれる文章から伝わる伯爵家のキャラの濃さや、執事・使用人陣のよさ、なんといってもソフィアちゃんとアリスちゃんの可愛らしさにいつも癒されています(*^^*)これからも更新、陰ながら応援させていただきますね！ (2019年11月25日 22時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お芋 | 作成日時：2019年11月25日 20時
