十六話 王都の街 ページ16
ご飯を食べたあと、適当な宿に入り宿泊の申請をする。
「二人部屋でよろしいですか？」
「ふ、二人部屋！？」
「いえ、一人部屋を二部屋お願いします」
「かしこまりました」
私の動揺っぷりに意味ありげな視線を店員さんから向けられる。グレンさんにもろもろの手続きを任せて私は宿のロビーの椅子に座る。
(もしかして、傍から見たら私たちって恋人同士に見えたりするの？！)
そう考えてドギマギする。完全に浮かれている私はこの後、思わぬ出会いがあることをまだ知らなかった。
△▼△▼△▼
その後は王都を見て回ることになった。と言っても王城やその付近の貴族街には近づけないけれど。クラリス様たちのいる貴族の学校もその中にあるそうだから会うことは出来ないそうだ。
それでも街の活気はすごい。年がら年中お祭りのような雰囲気だ。
「冬にある建国記念祭はもっとすごいですよ。王族によるパレードもありますし」
「そうなんですね！ルズベリー領でも建国記念祭は一大イベントですけど、王都なら桁違いでしょうね」
そんな会話をしながら街を練り歩く。珍しい物を売っている店が立ち並び、ついつい足を止めて見入ってしまう。今日のために協力してくれた人達に何かお土産を買っていったほうがいいだろうか。伯爵家の方々に何かお土産を買った方がいいか、相談したところ、
「必要ないでしょう。皆さんそれなりに王都には来ていますし、そんな大人数に渡せるほどのお金ありますか？」
「そ、そうですよね……」
伝え方が悪かったのか、どうやらグレンさんは伯爵家の人……使用人や騎士さん全員向けのお土産だと思ったらしい。渡そうとしていた人数はそこまで多くないのだが、その人たちとの関係を聞かれるとまずいので流しておいた。
その後も美味しそうなパン屋さんを見つけて食べたり、屋台で食べ歩きできるものを買ったりして楽しんだ。よく食べますねと言われたが美味しいので仕方がない。
そんな時だった。
「ソフィー？ソフィーじゃないか！！」
そんな声がして突然後ろから抱きつかれる。驚いて振り返ると、よくよく見知った顔がいた。
「どうしてお兄ちゃんが……？！」
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お芋(プロフ) - しぇるふぃあ。((芦原晴))さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、大変嬉しいです！嬉しすぎて小躍りしてしまいました……本当にありがとうございます！これからも更新頑張ります！ (2019年11月25日 23時) (
レス) id: 105c0e2da2 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。((芦原晴))(プロフ) - 初コメ失礼します、続編おめでとうございます！臨場感あふれる文章から伝わる伯爵家のキャラの濃さや、執事・使用人陣のよさ、なんといってもソフィアちゃんとアリスちゃんの可愛らしさにいつも癒されています(*^^*)これからも更新、陰ながら応援させていただきますね！ (2019年11月25日 22時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お芋 | 作成日時：2019年11月25日 20時
