14話 ページ15
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結局、エントリー関係の問題は園子を通じて、鈴木財閥が万事解決したらしい。
ようやくホテルか……と思いきや、まだまだあるみたいで。
「毛利さん!毛利小五郎さん!!」
向かいから走ってきた褐色肌の糸目さん。一目で日本人でないことがわかる。しかし、流暢な日本語は、異国の言葉が飛び交う中、はっきりと聞こえる。
そして、小五郎さんを見つけるや否や彼の手を取り、流れるように握手を交わした。なんだか随分と友好的である。熱烈なファンかと思っていると、どうやらそうではないらしく。
犯罪行動心理学とかを学んでいるリシさんと言う人らしい。
わざわざ私たちが来るだろう場所でずっと待っていたんだとか。そして、これまたびっくり、現地の警察官の方らしい。どんどん私たちの旅行が事件に染まっていっている気がするのは、気のせいか。
「ぜひ、毛利さんに協力してもらいたい事件が……」
やはり気のせいではない。
しかし、さすがの小五郎さんも今回は旅行だからとそれを断って___。
「おおっと、ここで手伝っておくといいこと、あるかもしれないですよ。」
しかしそれを遮ったのは、新一。いや違う、あの怪盗で。
きっと何やら目論見があるのだろう。後半からは聞こえなかったけれど快斗が小五郎さんに耳打ちをする。そして、ものの数秒で。
「この毛利小五郎!その事件お引き受けしましょう!!」
ころっと、手のひら返し。
「ありがとうございます!!毛利さんは父の母国、日本のヒーローで、僕も大ファンなんです!!」
怪盗の思い通りに動かされる動かされる、日本のヒーローここにありである。
そして事は面倒ごとへと、順調に進んで行き
「実は、ある実業家の元にこんなものが届きまして。」
と、リシさんは慣れた手つきで、スマホの画面を見せる。
そこには、一枚の紙……見慣れたマークは。
「「「か、怪盗キッド!?」」」
思わず快斗の方を見てしまうと、ニヤリと笑い返される。
宝石あるところに怪盗あり。
それはいつもの予告状だったが、今回もそのいつものこと、なのだろうか。
きっと教えてもくれないし、聞く気もないけど。
どうにも、先ほどからただ観光を満喫するだけにとどまる気がしなくて、目を伏せた。
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くり - 続きを読みたいです!パスワードを教えていただきたいです! (4月24日 18時) (レス) id: b0169ec3e3 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - パスワード教えていただきたいです (4月23日 4時) (レス) id: fefd0b677e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 面白いです!続き気になるのでパスワード教えていただけませんか? (4月23日 0時) (レス) @page19 id: 544fb55cbc (このIDを非表示/違反報告)
kulomi(プロフ) - 凄くおもしろかったです!続きを読みたいのでパスワード教えていただけませんか? (4月21日 16時) (レス) id: 99d597c65c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続きを読みたいのです!パスワード教えていただいてもいいですか? (4月20日 18時) (レス) id: b0169ec3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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