10話 ページ11
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「…………。」
「っと、……どうした?」
急に黙った私に、新一が恐る恐るそう問いかけて。
「………ねぇ、新一?私たち"幼馴染"だから、わかるよね……?私の食べたい物。」
そう、口を開く。
彼は、ん?と首を傾げてから、少し言葉に詰まりがちに。
「おっ、おお、わかるぜ。アイスだろ?」
と、見事、正解を言い当て。
「こんのバカ!!!!」
私の蹴りが勢いよく彼の足に入る。
不意を突かれて彼は後ろによろめいた。
「い"……いってぇええええ!!」
何すんだよ!と涙目。
「何すんだよじゃないでしょ!この!怪盗キッド!」
息を詰めた彼。図星と言わんばかりである。
アイスを食べたいなんて私は新一には一言も言ってなどいない。あれを言ったのは、夏休み休暇が舞い込んできた、あの一度きりだ。
だというのに、これが本物の工藤新一、その彼なら知る由がないのだ。
なんだか話がかみ合わないから、まさかとは思ったがどうやら私の名推理だったらしい。
工藤新一をしているのが、あのバカな怪盗で、こっちの現地の子供を装っているのが工藤新一もとい江戸川コナンの方なのだろう。
どうやって出国してきたのか、などわからないこともあるがそんなのどうでもいい。
騙されていたことと、二人がなぜか協力関係にあることに腹が立って。
「どういうつもり!?なんでこんなことになってんの?とにかく、みんなに言ってくるから」
彼をキッと睨むと、振り返りズンズン歩き出す私
「ちょちょちょ!」
「「ちょっと待て!!」」
2方向から同時に手を掴まれたのはその直後であった。
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琉星(プロフ) - 続きが読みたいのでパスワード教えて頂きたいです (4月30日 11時) (レス) @page19 id: 7ae148b3cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃ(プロフ) - 今読ませていただいてとても素敵な作品だったので続きを読みたいと思ったので是非パスワードを教えていただきたいです! (4月30日 8時) (レス) id: a45d125949 (このIDを非表示/違反報告)
くり - 続きを読みたいです!パスワードを教えていただきたいです! (4月24日 18時) (レス) id: b0169ec3e3 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - パスワード教えていただきたいです (4月23日 4時) (レス) id: fefd0b677e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 面白いです!続き気になるのでパスワード教えていただけませんか? (4月23日 0時) (レス) @page19 id: 544fb55cbc (このIDを非表示/違反報告)
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